沖縄県石垣島への陸上自衛隊配備について、中山義隆市長は26日、記者会見し「配備へ向けた諸手続きを開始することを了承する」と述べ、受け入れを表明した。尖閣諸島周辺での中国公船の領海侵犯などを踏まえ、「南西諸島地域の防衛体制の充実は極めて重要」との認識を強調。具体的計画が出た段階で関係法令などに適合するかを精査するなど「最終的な決断をする」としたが、「基本的に拒否は考えていない」と明言した。

中山義隆市長

 防衛省は島の中心部に当たる平得大俣地区の市有地と周辺に警備部隊や地対艦誘導弾部隊などの500~600人規模の部隊配備を計画。予定地近隣の開南、嵩田、於茂登、川原の4集落は反対決議している一方、市議会は場所や部隊を特定せずに配備を求める決議を賛成多数で可決した。

 受け入れ判断を巡り、中山市長は市議会12月定例会などで4集落の住民と面談した上で判断する意向を示したが、会ったのは一部地域の賛成派のみ。

 会見では日程の調整が付かなかったとし「このままでは時間が過ぎるだけ。市民の安全安心を守る上で先延ばしするのは得策ではない」と述べた。

 市民間の議論について「これまで賛成、反対双方の意見は出尽くしたと判断した」と説明。「詳細な計画は市も分からない状況。受け入れ手続きを進めることで具体的な計画が出れば、情報を開示し議論を進められる」との見解を示した。

 住民投票については「必要な手続きがあればできるし、否定はしない。結果は尊重するが、完全に従うかどうかは条例の中身で決める」と述べるにとどめた。

 表明を受け、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長が同日、中山市長と面会予定だったが、市民らが市役所に抗議で詰め掛けたことから断念した。

 記者団に「南西地域における自衛隊配置の空白状況を早期に解消する観点から石垣島への配備を着実に進める必要がある」とし、今後は市と調整し具体的方策に進める方針を語った。