ポップスにジャパニーズロック、ゴスペルや沖縄民謡…。さまざまなジャンルの楽曲を歌い上げる、平均年齢70歳のコーラスグループ。うまい下手は関係ない。みんなで声を合わせて一つのものを作り上げる。“ロックに生きる”をテーマに、メンバーたちは歌を通してお年寄りのパワーを届けて、沖縄を元気にしていきたいと意気込む。

 初めての練習は、たった3人だった。それが今では約40人のグループに成長した。

平均年齢70歳の「ワンボイス」が沖映通りのイルミネーション点灯式でコーラスを披露=12月19日午後、那覇市牧志・ジュンク堂前(喜屋武綾菜撮影)

 河邉輝代子さん(75)=宜野湾市=は、初期メンバーの一人。大阪から沖縄に移住したが、夫を亡くし、外出する機会も少なくなっていた。そんな時、娘の勧めで思い切って参加してみたところ、歌に元気づけられた。「自分も楽しみながら、歌を通してみんなに元気を与えていきたい」と笑う。

 民謡の教師をしている前花友克さん(67)=那覇市=は、グループ結成に携わった狩俣秀己さん(49)らから直接誘われた。自身の活動が、県の広報誌で紹介されたことがきっかけだった。健康にさらに気を使うようになり、午前6時に腹筋をするほどに。「もっと練習に力を入れて、パフォーマンスを良くしていきたい」と強調した。

 「楽しくて、5歳は若返ったんじゃないかな」と笑う屋良博之さん(66)=豊見城市=は、知人からの紹介で参加。今後の目標は「東京オリンピックの開会式で、全国の65歳以上と一緒に舞台で歌って盛り上げたい」と目を輝かせた。

平均年齢70歳のコーラス隊「ワンボイス」初期メンバーの(左から)屋良博之さん、河邉輝代子さん、前花友克さん

 結成に携わり、コーラスディレクターを務める狩俣さんは1990年代に音楽グループとして活動していた「ザ・リッツ」のメンバーだ。「65歳は定年を迎えるなど第二の人生のスタート時期。これまでの人生観を歌に込めて、思いっきりロックに歌ってほしい」と語った。(政経部・大城志織)


■元気の素

毎日腹筋で健康 前花さん 毎日腹筋をすることかな。血圧も以前より下がってきているし、健康にも良いと実感している。

栄養のある食事 河邉さん 一番は食事。きちんと栄養バランスが取れるように心掛けている。後は歌うこと。声を出すことは健康への近道です。

自主トレ1時間 屋良さん 歌の上達のため、毎日ボイストレーニングを1時間以上は続けるようにしている。目標を持って生活することが健康に過ごせる秘訣(ひけつ)。

 【プロフィール】ワンボイス 65歳以上のメンバーでつくる平気年齢70歳のコーラス隊。2016年1月に結成し、現在約40人のメンバーがいる。16年4月に沖縄国際映画祭への出演を皮切りに、6月の「うたの日コンサート」でBEGINの演奏で合唱を披露。学校や介護施設で歌うなど、各種イベントに引っ張りだこだ。

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 沖縄タイムス2017年1月1日新年号掲載の「群星 人をつなぐ島」から抜粋、紹介します。全記事は新年号紙面、または電子新聞でどうぞ。(電子新聞の購読案内はこちら