「必要とする子に手渡してほしい」と新品のランドセル2個がこのほど、沖縄タイムス社に届けられた。北海道函館市の男性が、昨年本紙で連載した「ここにいるよ 沖縄 子どもの貧困」に共感し匿名で贈った。沖縄市で困窮家庭の支援に取り組むこども家庭リソースセンター沖縄(與座初美理事長)を通し、4月に小学校に入学する女児と男児にプレゼント。早速、ランドセルを背負った子どもたちは入学が待ちきれない様子で喜んだ。

届けられたランドセルを喜ぶこども家庭リソースセンター沖縄の與座初美理事長=沖縄市中央

 届けられたのはピンクと黒のランドセル各1個。ピンクのランドセルを受け取った女児は「うれしい」と喜び、家の中でも背負って歩くほど気に入った様子。母親は「高価な物を頂き、ありがたい」と感謝した。入学時の費用負担の多さを心配していたという。

 送り主は函館市在住の会社経営の50代男性。インターネットで聴いたエフエム沖縄のラジオ番組で本紙連載を知り、取り寄せた新聞の紙面を読んでプレゼントを思い立ったという。男性も「義務教育にお金がかかりすぎる。教育費や給食費が完全無料の社会を目指すべきだ」と話した。

 與座理事長は「心から感謝したい」と話し「学用品が何でもそろう子がいる一方、入学準備を整えてもらえない子も多い。小学校入学時点から格差があるのが現実」と指摘。「せめてスタートラインをそろえてあげられる社会でなくてはならない。全ての子が安心して育つことができるよう、保育や教育の私費負担を減らす政策が必要だ」と強調した。