多くの人たちをデザインで笑顔に-。四肢に機能障がいがある瑞慶山良さん(23)=沖縄県うるま市上江洲=は、パソコンのソフトを使ってユニホームやオリジナルTシャツのデザインを手掛けている。12月には障がい者の就労をサポートする「障がい者在宅デザインオフィス沖縄」(豊見山真奈美代表)にデザイナーとして登録。同オフィスを仲介して企業や個人に自身のデザインを売り込んでいる。(中部報道部・比嘉太一)

障がい者在宅デザインオフィス沖縄に登録して、デザインを手掛けている瑞慶山さん(中央)と同オフィスでデザイナーを支援している豊見山真奈美代表(右)と夫の豪さん月日、うるま市上江洲

 瑞慶山さんのデザインは手のひらほどの大きさの、三つのボタンが付いた特殊なマウスを使って生み出される。マウスを股で挟んで固定し、全身を使って操作しカーソルを動かす。手際よく色を重ねてグラデーションを施しながら、一つのデザインにかける時間は約30分。複数パターンのサンプルを作成し、同オフィスの豊見山代表らのアドバイスを受けて修正していく。

 小さい頃から絵が大好きで、泡瀬特別支援学校高等部のパソコンの授業でデザインに興味を持ち始め「家でもやりたい」と両親に懇願。学校と同じイギリス製の特殊なマウスを注文し、家のパソコンでもデザインソフトを使い込んだ。デザインの専門学校に進学後も、デイサービスなどに通いながら独自で腕を磨き、今では日本肢体不自由児協会が開催する「肢体不自由児・者の美術展」で2年連続優秀賞を受賞する実力だ。

 瑞慶山さんのデザインと企業・個人をつなぐ同オフィスは12月に設立したばかり。4年前、デイサービスで働いていた豊見山代表が瑞慶山さんから「デザインで稼ぎたい」と相談されたのがきっかけだ。全国にも障がい者がデザイナーとして自立するケースはなく、豊見山代表自身も協力を決意。印刷会社を経営する夫豪(すぐる)さんと協力して設立させた。

 同オフィスでは、企業や個人からスポーツユニホームなどの制作依頼を受け、瑞慶山さんがデザイン。その制作費用の一部を報酬として受け取る仕組みだ。瑞慶山さんは「活躍できるチャンスをつくってくれてうれしい。デザインで稼いで将来は独立したい。多くの人たちを笑顔にさせたい」と意気込んでいる。

 同オフィスでは瑞慶山さんのように活躍したい障がい者のデザイナーを募集している。問い合わせは豊見山代表、電話090(1331)3115。