2017年(平成29年) 12月13日

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一緒に見たのになぜ否定…? 沖縄防衛局の「手のひら返し」に住民怒り心頭

 12月上旬のオスプレイによるつり下げ訓練について、「提供施設外を飛行したか確認できない」とした政府の答弁書に、住民から批判が噴出している。沖縄防衛局は本紙取材に「局のスタンスは答弁書と一致」と答えたが、局職員は12月6日に住宅の真上を通過した同訓練を見ており、局長の同訓練に対する米側への「抗議」も「申し入れ」と変節。住民は「オスプレイの墜落を『不時着』と言うなど、政府は事実をねじ曲げ、問題を矮小(わいしょう)化している」と非難している。

住宅の真上や真横を低空でつり下げ訓練するオスプレイ。住宅の敷地内で見ていた沖縄防衛局職員(奥)はそのたびに住民に謝罪していた=12月6日、宜野座村城原区

民間地でつり下げ訓練、職員も目撃

 12月26日、宜野座村区長会の沖縄防衛局との面談で、城原区の区長は、6日の民間地でのつり下げ訓練を局職員と同じ場所で見た。「なのに、こういう答弁書が出て、区として我慢できない。はっきり(民間地を)飛んでいたと言ってもらいたい」と強く求めた。

 高木健司次長は「詳細な位置などが難しく、そのような答弁になったと思う」と回答。区長は「施設外を飛んでいたと抗議してもらいたい」と畳み掛けたが、明確に答えなかった。

 

地元反発「言うべきことは言って」

 一方、各区長から夜間も民間地上空での旋回訓練が日常的にあり、騒音被害などが出ているとの指摘が上がった。

 沖縄防衛局の高木次長は「訓練は提供区域内で行うのが原則」として引き続き米側に強く求めると応じたが、同日、県内の各議会から「海から進入し海から出るという飛行ルートが守られていない」(伊江村)、「米軍は民間地を飛んでいないというが、ほとんどが民間地」(金武町)などの批判が続出。

 金武町の仲村広美町議は「沖縄のことを考えて言うべきことを言わないと、皆さんが言う『良い関係』は絶対つくれない。しっかり肝に銘じ、要請も米軍と闘うくらいやってください」と局の姿勢を強くただした。

「抗議した」一転トーンダウン

 米軍はつり下げ訓練を提供施設内と言い切るが、12月6日、現場にいた防衛局職員は民間地だと認めていた。しかし、防衛局は28日、本紙に「局のスタンスは答弁書と一致」と回答。宜野座村区長会との面談で、中嶋浩一郎局長が米側に抗議したと説明したが、回答では「周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れた」とトーンが弱まった。防衛局の回答は答弁書と全く同じ文言だった。

 城原区の区長は「明らかに事実をねじ曲げている」と痛烈に批判。防衛局は沖縄の現状や住民の声を米側に伝える役割を全く果たしていないとし「抗議のたびに米側に伝えるというが、もう信用できない。オスプレイ墜落も不時着と言う。政府は沖縄の基地問題に真剣に取り組んでいない」と断じた。(北部報道部・伊集竜太郎)

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