二十四節気の「小寒」だったきのうは、「寒の入り」の通り、冷え冷えとした。これから節分までの「寒中」は、一年で最も寒さがしみ入る時期となる

▼〈寒風へ頭を槍(やり)にして進む〉。タレントで俳人でもあった小沢昭一さんの作品にある。街なかでは、そんな風に歩く人を多く見る

▼国内経済は好転の兆しはみえても、“温かさ”を感じるまでにはない。寒さに耐えながら、経済再生を待ち望む国民の姿に重なるようでもある

▼気温の高さでは異例の冬となっている沖縄では、経済も熱を帯びているようである。元日付紙面に載った専門家の景気見通しも「拡大続く」となっていて、意を強くした人も多いだろう。他県から、沖縄をうらやむ声が聞かれるのも無理はない

▼5日付経済面の主要企業トップの言葉にも、「躍」「挑」「進」と、成長や変革への意気込みが示されている。県経済は拡大期に入って5年目、沖縄振興計画も前半5年を終え、折り返す。5年を重ねてみたが、5の数字は一つの区切りのイメージがあり、途中に設けられた「踊り場」を表すようにとらえられよう

▼経営に槍を付け備え、「何も失うまい」と堅く身構える状況ではない。一度たたずんで来し方を顧み、行く先を見つめて好循環の輪を拡大する策を想像する。そんな踊り場のような年であってもいい。(宮城栄作)