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  • 日本語学校の留学生で、法律の制限時間を超える不法労働が常態化
  • 勤務先を分散し、勤務時間を法定内に収めるなど実態が見えにくい
  • 人手不足を背景に、違法と知りつつ労働させている事業所もある

 入管難民法に定められた制限(週28時間以内)を超えて長時間働く「不法就労」が、日本語教育機関(日本語学校)に通う留学生の間で常態化している。不法就労しなければ日本滞在に必要な学費や生活費を支払えず困窮する学生が大半で、中には出稼ぎを目的に来日した留学生もいる。一方、こうした留学生の労働力が深刻化する沖縄社会の人手不足を補っている実態もあり、単なる規制強化だけでは問題の解決につながらない側面もある。(社会部・知花徳和、篠原知恵)

「生活のためには仕方ない」と、入管難民法に定められた制限を超えて飲食店で長時間勤務し、料理を作る外国人留学生=本島南部

 長時間働いている留学生はアルバイト先を複数に分散し、一つの事業所ごとでみれば週28時間以内の勤務に収まるようにするなどして、不法就労の実態を見えにくくしている。本紙の取材では、最大で三つのアルバイトを掛け持ちして1日に15時間半、週当たりでは最長で93時間(週6日勤務)働く学生も確認された。給与は複数の預金口座に分けて入金したり、宅配便で本国に現金を送ったりしている。

 人手不足を背景に、違法だと知りつつ留学生を長時間労働させている県内事業所も複数あり、中には留学生だけ給与を手渡しにし、書類上で週28時間以上の勤務が確認できないよう給与明細を改ざんしている人材派遣会社もあった。日本語学校が学費の分割払いが滞りがちの学生にアルバイト先を複数紹介して事実上、不法就労を助長している事例も一部で確認された。

 県内日本語学校の留学生の大半はネパール、ベトナムなどの発展途上国の出身。

 留学生の就労 入管難民法は、法務省入国管理局の許可を得た留学生に週28時間以内のアルバイトを認めている。通学先の長期休業期間中は1日8時間以内。週28時間の制限を超えて働く不法就労が発覚すれば学生本人は退去強制、雇用した事業者側も不法就労助長罪で3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科されることがある。