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  • 外国人留学生の週28時間労働について、県内8日本語校に本紙が調査
  • 緩和賛成は4校で「経済面のサポートが必要」「週35時間に増やして」
  • 反対の3校は奨学金制度を提案。出稼ぎ留学生の増加を懸念する声も

 入管難民法に定める外国人留学生の就労制限(週28時間以内)について、沖縄タイムス社は、沖縄県内の日本語学校13校にアンケートを実施し、8日までに8校から回答を得た。制限を緩和して就労時間を増やすことに「賛成」4校、「反対」3校で賛否は拮抗(きっこう)している。在籍中の学費や生活費、進学費を賄うため、日本語学校の留学生の間で違法な長時間労働が常態化する中、解決策を巡る学校側の認識の差が鮮明になった。(社会部・篠原知恵、知花徳和)

「週28時間」就労制限緩和すべきか?

 週28時間以内の就労制限を「緩和すべきだ」との立場をとったのは8校中4校。発展途上国から訪れ、経済力が不十分な留学生が大半であることを踏まえ、「学習面だけでなく、経済面のサポートが必要」「学費や生活費が賄えないため、1日1時間を追加して『週35時間』程度に増やすべきだ」とする意見があった。

 中には「出席率や成績など、一定基準を満たした留学生のみ緩和を許すなどの対応が必要だ」として、条件付き緩和を提案する学校もあった。

 就労制限の緩和に反対するのは3校。このうち1校は「これ以上アルバイトの時間を増やせば十分な日本語学習が難しくなる」とし、就労制限の緩和ではなく、奨学金制度の創立を提案した。緩和によって勉強目的ではない「出稼ぎ留学生」の増加を懸念する声もあった。残る1校は賛否の立場を明らかにしなかった。

 一方、県内留学生の8割を占めるネパール人学生の進路を巡っては、回答校の2015年卒業生のうち98%に当たる538人が進学していた。就職は7人、帰国は1人、未定は4人にとどまった。

 県内の日本語学校へのアンケートは昨年11月に実施した。「業務多忙」「担当者不在」などを理由に5校が回答しなかった。

制限緩和を政府に要請へ 九州知事会・経済界

 入管難民法に定める留学生の就労制限(週28時間以内)を巡り、沖縄県を含む九州地方知事会や経済界などは、政府に対し、制限の緩和を要請する方向で検討している。

 外国人留学生を労働力として活用するのが狙い。今春にも規制緩和の在り方について結論をまとめる見通し。

 緩和を巡る検討会議は昨年11月末に始まり、九州7県や沖縄県の担当者に加え、外国人留学生の活用を目指す企業関係者、大学関係者らで構成。特区創設などについて議論した。就労制限の緩和のほか、留学生の起業・創業支援なども検討項目に含まれている。

 検討会議の事務局を務めるのは、留学生が多く在籍する立命館アジア太平洋大学(APU)がある大分県。同県の担当者は「人手不足を背景に、外国人留学生を活用したい経済界の求めもある。留学生個人にとっても、現行の就労制限は学生生活やインターンシップ(就業体験)をする上で課題が多い」と語った。