環境省那覇自然環境事務所は10日、沖縄県石垣島と西表島の間にある国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」で昨年11~12月に実施した調査結果について、調査35カ地点でサンゴ死滅の割合が前回調査(9~10月)の5割超から7割に増加したと発表した。白化率は91・4%で6ポイントほど減少し、わずかながら回復も見られたが完全白化はまだ2・9%あり、死滅の割合は今後も増えると見込まれる。

白化現象による死滅後、藻類に覆われて茶色に変色した石西礁湖のサンゴ=2016年12月21日(環境省那覇自然環境事務所提供)

 調査は本年度3回目の最終で、昨年11月28日~12月21日に遊泳観察法で実施。白化現象のうち「全体が死亡」の割合は前回調査で56・7%だったが、「完全に白化」の群体が死滅したことで70・1%と大幅に増加した。「一部白化・死亡、全体的に色が薄い群体」は今回、18・4%だった。

 平均白化率は前回の97%から6ポイントほど減少。白化していない群体も3%から8%へと増加し、わずかな回復も確認されたが、昨年続いた高水温の影響は甚大で深刻な状況は変わらない。

 同事務所は「軽度の白化の群体は一部で回復する可能性もあるが、完全に白化している群体の多くが死滅することが予想される」と説明。「大変深刻な状況だが、白化の進行を止める有効な手段がない」と話した。

 沖縄気象台によると昨年6~8月の八重山地方の平均海面水温は30・1度で、気象衛星による1982年の観測開始以降で過去最高。昨年12月の平均海面水温も沖縄南の海域で26・5度と平年より1・5度高く、過去最高を更新している。