【浦添】任期満了に伴う浦添市長選が、2月12日の投開票日まで残り1か月に迫った。現職で2期目を目指す松本哲治氏(49)=無所属、自民、公明推薦=、新人で浦添市議の又吉健太郎氏(42)=無所属=の2人が立候補を予定している。選挙戦の争点や那覇軍港の浦添移設、西海岸開発などについて各氏の考えを聞いた。

松本哲治氏

又吉健太郎氏

松本哲治氏 又吉健太郎氏

 

西海岸でリゾート開発 松本哲治氏

 -立候補の理由は。

 「公約は80%以上達成または着手できたが、まだ道半ばという感覚。しっかり政策を進めるために、このままでは終われないという気持ちだ」

 -1期目を振り返って。

 「モノレール事業など継続して進めて来たものと、西海岸開発については計画の見直しに着手できた。一方で、レインボー都市宣言など行政が心理的な部分まで踏み込んでメッセージを発信することができた」

 -争点は何か。

 「軍港移設に対する考えが相手候補と違うので争点の一つになると思う。ただ、移設の賛否を明確にせず、選挙後に市民投票で民意を問う手法の在り方が妥当なのかという点も隠れた争点の一つではないか。市民投票が公約というなら、本来、民意を問う場である選挙の根幹がなくなる」

 -那覇軍港移設は反対から容認に転じた。

 「翁長雄志知事や城間幹子那覇市長、国がSACO合意の下で(移設を)推進すると決意する中で、浦添市だけが反対し続けることが本当に市民にとって有益なのかを考えた。批判は火をみるよりも明らかだったが、腹をくくるのも政治家の仕事だと思った」

 -西海岸開発の考えは。

 「浦添市素案をベースに現行計画を見直す立場。軍港は西海岸の可能性を阻害しない形での受け入れにしたい。現計画はキャンプ・キンザー返還跡地と連動した形ではない。西海岸の強みを生かすために夕日を満喫できる西向きのビーチとクルーズ船バースも盛り込んだ。また、那覇港管理組合が最低限必要とする物流拠点を確保した上で、リゾートに重きを置いた開発を目指す」

 -経済振興策は。

 「空港に隣接した西海岸と大型MICEが来る東海岸の中間連結点としてモノレールてだこ浦西駅ができる。また、臨港道路も開通することから、東西と南北を一体的にどうリンクさせて開発していくかを考えていきたい」

 -福祉・子育て政策は。

 「待機児童や子どもの貧困問題にしっかり取り組んでいきたい。家庭保育をする人たちへの支援も考える。また、障がい児支援のための複合施設を整備する。給食費無料化は引き続き取り組む」

 -選挙戦の意気込みを。

 「浦添市は立ち止まって後ろに戻る余裕はない。未来志向で希望にあふれたまちづくりをしたい」

 【プロフィル】 1967年、浦添市宮城出身。カリフォルニア大学バークレー校修士課程修了。2013年に初当選した。

 

公約守る政治取り戻す 又吉健太郎氏 

 -立候補の理由は。

 「現市政に危機感を持つ浦添商工会議所(の有志)を中心とする選考委員会に推された。政権与党にすり寄り自民党の顔色ばかりうかがう市政から市民の手に活力ある浦添市を取り戻す」

 -現市政の評価は。

 「度重なる公約違反により市民を裏切った。軍港移設は反対から容認になり開き直った態度を取り、市民感情を逆なでしている。市民や経済界の商工会議所、建設業協会との信頼関係が破綻し、県や那覇市などとも協力関係を築ききれていない。八方ふさがりの状況を打破していきたい」

 -争点は何か。

 「一番の争点は『選挙と公約』だ。政治家が公約を守る当たり前の市政を実践し、もう一度市民から政治家、浦添市政が信頼してもらう市政運営に取り組む。実行力、決断力も大きな争点だ。現職が公約をいまだに示せていないが、市議4期16年の経験を生かして実行可能な公約を市民に提示した。諸課題について迅速に決断を下し、実行する政治家の資質も争点として明らかにしていきたい」

 -那覇軍港移設を含めた西海岸開発の考えは。

 「西海岸開発は県、那覇市と歩調を合わせ、現行計画をベースに3年以上休止状態の事業を1年以内の再開を目指す。民港を先行して整備し、軍港は浦添市民の民意を尊重するため、市民投票を実施する」

 -移設賛否を示さないことへの批判も想定される。

 「まずは生活に根ざした政策に取り組み、軍港は将来的な課題として市民投票で民意を明らかにしていく。市長選で軍港問題一つでほかの政策をおざなりにすることはどうかと思う」

 -経済振興政策は。

 「経済界との信頼関係を回復し市内優先発注を徹底する。西海岸開発で三つの区画整理事業の開発を加速し企業立地や宅地など土地需要を喚起し、経済の活性化を図る」

 -福祉・子育て政策は。 「待機児童は昨年10月時点で769人。現市政は700人ほどの定員増計画だが、千人以上の拡大を図る。民間企業の事業所内保育所の整備も後押ししたい。介護保険制度を利用する市民のため30日以内に認定を出すよう取り組む」

 -選挙戦の意気込みを。

 「政府言いなりの市政から、市民に寄り添い民意を尊重する浦添市へと刷新したい。子育てしやすい浦添、経済が活発な浦添、浦添らしさを取り戻したい」

 【プロフィル】1974年、浦添市港川出身。ニューヨーク州立大卒。2001年に浦添市議に初当選し、現在4期目。