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  • 県立南部・こども医療センターの産婦人科医9人のうち2人が退職へ
  • 定員12人に対し9人と医師が足りず、過重労働が理由と院長が指摘
  • 増員へ向け県外医師との面接や関係機関からの派遣へ調整を進める

 県立南部医療センター・こども医療センター(南風原町新川)の産婦人科で、勤務医9人のうち2人がことし6月末までに退職することが12日、分かった。リスクの高い妊婦や早産児の受け入れ制限につながりかねず、県全体の周産期医療体制への影響も懸念される。同センターは新たな医師の採用や他医療機関からの医師派遣で機能を維持したいとしている。

県立南部医療センター・こども医療センター

 同センターの産婦人科医は定員12人に対し、現在9人。3月末と6月末には1人ずつ退職予定で、医師不足や過重労働による逼迫(ひっぱく)した態勢が続いている。

 佐久本薫院長は退職理由の一つに過重労働を挙げる。「この1~2年は引き抜きもあり、医師が足りず、じり貧状態。ベテラン医師でも何日も当直がある」と説明。増員と環境改善を目指し、採用募集に申し込んだ県外の医師2人との面接や、琉大病院や関係機関と医師派遣の調整を進める。

 県病院事業局の伊江朝次局長は11日、同センターや南部地区の産婦人科開業医の代表と意見交換し、同センターの当直への応援を要請した。

 伊江局長は「現場の負担を減らすため、限られた資源を有効に使うしかない」と危機感を募らせる。

 同センターは県立中部病院とともに、周産期医療の要となる総合周産期母子医療センターを担い、24時間体制で急患を受け入れる。

 先天性心疾患に対応する県内唯一の機関でもある。2015年の分娩(ぶんべん)数は434件(帝王切開率は49・7%)。16年は医師不足のため、低リスク出産の受け入れを制限したため分娩数は383件(同46%)に減った。