RBCiラジオでは、しまくとぅばの大御所を相手に、ゼロから学び始めた若い世代が、番組でしまくとぅばを使おうと奮闘中だ。琉球放送アナウンサーの仲村美涼さん(23)とラジオパーソナリティーの島袋千恵美さん(41)だ。「私たちもまだまだ勉強中。ラジオを通して一緒にしまくとぅばを学び、若い世代の間口を広げる役割を担いたい」と期待する。(社会部・嘉良謙太朗)

「若い世代とラジオを通して一緒にしまくとぅばを学びたい」と話す仲村美涼さん=5日、琉球放送

「民謡で今日拝なびら」のパーソナリティーを務める島袋千恵美さん(右)と上原直彦さん=4日、琉球放送

「若い世代とラジオを通して一緒にしまくとぅばを学びたい」と話す仲村美涼さん=5日、琉球放送 「民謡で今日拝なびら」のパーソナリティーを務める島袋千恵美さん(右)と上原直彦さん=4日、琉球放送

 八木政男さん「美涼ちゃん、カミソリは(しまくとぅばで)何という?」

 仲村さん「カン、カンシリ? カンスリ? 分かった、カンスイだ」

 「多良川おもしろ文化講座 一言葉(ちゅくとぅば) 二言葉(たくとぅば) 島言葉(しまくとぅば)」。沖縄芝居の大御所八木さんが紹介する「一言葉」を糸口に、さまざまなしまくとぅばを紹介。2人の自然な会話が魅力だ。毎週月~金曜日の午後6時15分からの5分間の番組だ。

 仲村さんは8代目アシスタント。同局は、若い世代にしまくとぅばを勉強してほしいと、10年ほど前から新人アナウンサーを起用する。

 「しまくとぅばの意味や発音は全然分からない。でも、祖父と連想ゲームをしているようで楽しく学んでいる」と笑顔を見せた。

 「ミークファヤー(寝起きに食べたり、飲んだりするもの)は何という?」

 八木さんの問い掛けに、仲村さんは懐かしい経験がよみがえった。「明日のミークファヤーにしなさい」。祖母がお菓子を持たせてくれた。最初、意味が分からなかったが、すんなりとしまくとぅばが自分の中に入った。

 「しまくとぅばは、私たちの体に自然としみこんでいる」

 仲村さんが、しまくとぅばを学ぶ上で心掛けるのは、何でも教えてもらい、知っている言葉を使うこと。

 日ごろの取材で、高齢者に会うと「はいたい、ならーちくみそーりー(こんにちは、どうぞ教えてください)」とあいさつする。

 「若い人にもラジオを聞いてもらい、一緒にしまくとぅばを学んでいきたい」と意気込んだ。

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 「いい正月(そーぐゎち)そーみしぇーいびんでーやーたい(良いお正月を過ごされたのでしょうね)」。4日、ラジオから明るいしまくとぅばが聞こえてきた。声の主は島袋千恵美さんだ。

 毎週月~金曜日午後4時の「民謡で今日拝なびら」。水・金曜日に放送プロデューサーの上原直彦さんと2人でパーソナリティーを務める。

 今年55年目を迎える番組は、上原さん、八木政男さんという大御所が担当する。若い世代にも聞いてもらおうと、3年前に島袋さんが抜てきされた。

 同番組はしまくとぅばと標準語を交えて進行する。島袋さんは、番組開始前、しまくとぅばの使い方やイントネーションを上原さんに細かく教えてもらう。「私はしまくとぅばを知らない世代。でも、失敗を恐れず、何でも教えてもらう姿勢が大切」と強調する。

 「ラジオを通して若い世代にも興味を持ってもらうため、間口を広げる役割を担いたい」。しまくとぅばの楽しみ方として、「その時代の暮らしを生き生きと映し出す民謡を聞いてほしい」と語った。