【山城博明通信員】ボリビアのオキナワ移住地で近年、水田での稲作が広がりをみせている。約60年前の入植時から盛んに行われていた陸稲栽培から大豆栽培に代わったが、雨が降ると水のたまる低地を利用し水田を増やしていった。粒の固いオキナワ移住地の米は消費者に好評という。

低地に水田を作って稲作栽培が盛んとなった。収穫されたお米も好評だ=ボリビア

 1960年代は陸稲栽培が主体で、アロス・オキナワ(オキナワの米)として評判だったが、60年代後半の干ばつで陸稲栽培は大被害を受けた。70年代に、干ばつに強い綿花が導入されたが、降雨量の増加で思うような栽培ができず、80年代から現在まで大豆が基幹作物となっている。

 だが農地の低い場所では雨の後に水がたまって大豆栽培は困難となり、農地を放置するしかなかった。そこに目を付けたのが水田方式の稲作である。

 2004年には米の作付面積は1897ヘクタールだったのが、16年末の作付予定面積は5784ヘクタールと増加。これらすべてが水田方式によるもので、生産者によっては300~500ヘクタールも栽培するという。

 各区画は各自違うものの、2~3ヘクタールで、水が均一に入るように高低測量で畑をならしていく。大量の水が必要となるため、ため池をいくつも造成し雨水をためたり、小川の水をトラクターに接続したポンプで貯水し対応している。

 オキナワ移住地の米粒はクリスタルのように透明感があって粒が固く、ボリビアの消費者には好評だ。ボリビアでは米は最初、油で軽く炒めてから炊いて食するのが習慣。米粒の固いオキナワ移住地の米は炊いたときにくずれるのが少ない。明確な理由は生産者たちも知らないが、土質が影響しているのではないかという。