革命期のフランスでは1日は10時間、1時間は100分という斬新な制度が導入された。キリスト教の影響を排除するため、西暦も廃止。新体制発足の1792年9月22日という中途半端な日を革命暦1年の元日と定めたが、不評だったようだ。革命が終わると元に戻された

▼天皇陛下の退位に関連して元号の変更が議論されている。平成は1月8日に始まり、混乱した。今回は計画的に2018年末に退位してもらい、19年元日から新元号にする案が政府内にある

▼年の途中ではなくても、元号はリセットされて連続しないのが不便だ。例えば平成70年はその時にはおそらく名称が変わっているが、現段階では他に呼び方がない。西暦に直す計算も苦労する

▼それでも役所はかたくなに元号を使う。戦後は1979年の元号法制定まで根拠さえなかったというから驚く。政府は制定時に「強制ではない」と説明したが、届け出書類は元号だけを書く形式になっている

▼変化の兆しもあるようだ。大阪府知事、大阪市長が「分かりやすい」として一部の書類に西暦を導入する考えを相次いで示した

▼元号に愛着がある人もいる。なぜ日本で西暦を、という疑問も分かる。だが、今後も元号が変わるたび、便利な西暦を使う人は増えるはずだ。役所も少なくとも併用を徹底すべきではないか。(阿部岳)