アニメーション監督 青木 純さん(35)=沖縄市出身

 テレビCMや番組に出てくるアニメキャラクターを中心に制作している。作品を目にした人は案外、多いかもしれない。それほど活躍著しい、ひっぱりだこの作家である。

「大規模なアニメ作品も手掛けていきたい」と意欲を語る青木純さん=東京・世田谷区のオフィス

 ベネッセのたまごくらぶ、ひよこくらぶのテレビCMの人形アニメーション、NHK「みんなのうた」、終了したフジテレビの「SMAP×SMAP」で使われるアニメキャラやタイトルなどを手掛けてきた。

 外見は芸術家特有のストイックさも漂うが、作風は異なる。「ポップでキュート、だれでも楽しめるアニメがモットー。エンタメ系で使いやすいようです」

 幼いころから絵が好きだった。学校の休み時間に教室に残り、絵やマンガを描いていた。絶大な人気を誇った「少年ジャンプ」に感化され、独自のストーリーやキャラクターを描いて、友達に見せていた。「面白い」。友人らの反応がうれしくて、没頭した。そんな少年時代だった。

 小中学生時代にはピアノも習い、高校では沖縄ロックに憧れ、バンド活動にも熱中した。しかし進路を考えると、自信のある絵にかけ、最難関の東京芸術大学に進んだ。

 転機は大学2年のアニメの授業での課題制作だった。人の一生をコミカルに描いた30秒の作品「走れ!」が高く評価され、多くのコンテストで賞を獲得。「ほめられる方向に力を伸ばすタイプなんですね」。進むべき道が見えた。

 在学中から発注が相次いだ。作品が次の注文を呼び、好循環の歯車が回りだす。冒頭の活躍の通り、年間約20本の案件をこなす売れっ子だ。

 古里への思いも強い。若手の育成も手掛け、県内企業のCM制作にも意欲を示す。「沖縄オフィスを構え、沖縄の作家とも作品を作っていきたい」と夢を膨らませている。(東京報道部・宮城栄作)=連載・アクロス沖縄<34>

 【プロフィール】あおき・じゅん 1981年生まれ。沖縄市出身。2000年に球陽高校を卒業後、美術家を志し上京。専門学校で2年間、美術の基礎を学び02年、東京芸術大学デザイン科に入学した。在学中にアニメ制作への適性を確信。以後、数々の作品を手掛けてきた。07年、スペースネコカンパニーを都内に設立している。