沖縄県の安慶田光男副知事が県教員採用試験や県教育庁の幹部人事を巡り、県教育委員会に介入した疑いがある問題で、翁長雄志知事は20日の記者会見で「副知事に確認したところ、県教委への働き掛けを行った事実はないと聞いている」と疑惑を否定した。安慶田氏は20日夕、続投に意欲を示した。知事会見に同席した平敷昭人県教育長は、県教委の内部調査で「副知事からの働き掛けはない、という返事を得ている」と強調。調査を打ち切る考えを示した。一方、内部調査に応じた教育庁の元幹部は「自分が答えた内容と平敷氏が発表した内容が食い違っている。正式な場であればすべてを明らかにしたい」と指摘し、調査の妥当性に疑義を示している。

記者団からの質問に答える翁長雄志知事=20日午前、沖縄県庁

 知事は会見で、安慶田氏の進退に「副知事を含め職員を信頼することがベースにある」と述べ、辞任に否定的な考えを示した。

 疑惑が相次いで報道されていることには「県民に心配を掛けているのは大変、残念。疑念や誤解を抱かれることがないよう、適正に対応したい」と述べた。

 副知事などの特別職は、地方公務員法や県職員倫理規程で、全体の奉仕者としてふさわしくない行為があった場合の懲戒処分などの対象外となっている。知事は「特別職の在り方も議論していきたい」との認識を示した。

 安慶田氏は20日夕、疑惑の発覚以降初めて、自ら記者団に説明し「県教委への働き掛けを行った事実はない」と改めて否定した。また「進退の問題にはならないと考える」と述べ、辞任せず引き続き副知事職を務める考えを明らかにした。県庁で述べた。

 安慶田氏は「報道により県民に不安を与え、大変申し訳ない」と述べた。その上で「今後はより一層、襟をただし、疑念や誤解を抱かれることがないよう適正に公務に邁進(まいしん)したい」と述べ、続投する意志を示した。

 一方、県教委の内部調査で当時の幹部5人に電話で確認した結果、全員が「働き掛けの事実はない」と答えたとの平敷教育長の発表について、調査を受けた元幹部の一人は本紙の取材に「発表内容は正確ではない。重大な事案なので軽々しく話すことは控えてきたが、議会や調査委員会などによる正式な調査なら全てを証言する」と語った。