沖縄県教員採用試験や県教育庁の幹部人事を巡り、県教育委員会の方針に介入した疑いがある安慶田光男副知事は20日、改めて疑惑を否定した。翁長雄志知事も定例記者会見で自身の考えを語ったが、2人の説明には疑惑を究明する姿勢は見えず、幕引きさせたい言葉だけが目立った。

記者会見中に何度も上を見つめるようなそぶりを見せる安慶田光男副知事=20日午後、沖縄県庁

 「改めて申し上げるが、口利きの事実はない」

 安慶田副知事は20日午後、記者団の取材に応じ、口利きや人事介入を巡る自身の一連の報道に「事実はない」という言葉を7回繰り返した。

 普段は歯に衣(きぬ)着せないストレートな言葉で、基地問題などの取材に対応している安慶田副知事だが、この日は、記者の質問のたびに用意していた数枚のペーパーを何度もめくり、「一連の報道に私は一貫して否定している」と強調した。

 前日の囲み取材では気色ばみ、「やってない」と声を荒らげる場面もあったが、言動が一転。冷静さを保つように時折、眼鏡の奥の目線を宙に泳がせ、ペーパーを見ながら言葉を選んだ。

 疑惑の渦にいる中で、真相究明のための外部調査実施については「私がコメントするものではない」と述べるにとどめた。

 予定されていた取材時間は15分間。時間通りに取材を打ち切った安慶田副知事は、最後に「より一層、襟を正して県民に疑念や誤解を抱かれることがないように、適正に公務にまい進して参りたい」と辞職を否定し、再質問を求める記者たちを振り切り、足早に迎えの車に乗り込んだ。

客観的な調査必要 仲地博氏(沖縄大学学長)

 報道をみる限り、複数の証言があり、大きな疑惑になっている。県民の信頼を回復するには、徹底した調査で事実を解明しなければならない。

 今回は、競争率が高く、公正・公平性が求められる教員採用試験の公平性を揺るがす問題だからこそ、県民は大きく注目し、調査にも公平性を求めている。

 県民の納得を得るには、第三者的な立場による、客観性や公平性が担保されるような調査が必要だ。

 匿名性を守り、幅広い人からヒアリングしないといけない。対象が幹部だけならば、匿名性が低くなる。中堅職員や当時担当した職員からも聞き取りすべきだろう。(行政法)