「回送中 申し訳ございません」。沖縄バス(那覇市)の路線バスは回送運行になると、方向幕におわびの一言を掲げて走る。バス停で待つ客の「やっと来たバスが回送でがっかり」という気持ちに添い、2015年末から掲示を始めた。「丁寧ですね」「一言あると違う」と客の反応もいい。

方向幕に「回送中 申し訳ございません」と表示して走る沖縄バス=那覇市内

 那覇バスターミナルの工事に伴う路線変更があり、バス停を回送で通り過ぎることが以前より増えたという。客が回送に気付かず、「止まらなかった」と苦情を寄せることもあり、素っ気ない「回送」の2文字におわびを加えた。

 「申し訳ございません」は、系統番号や行き先を示す車体前側の方向幕に、発光ダイオード(LED)で出る。同社の路線バスの9割、123台で表示しているという。

 同社運輸部業務課の名嘉山敬雄課長は「バスが渋滞で遅れ、やっと来たと思ったら回送だとがっかりさせると思う。回送だけでは無愛想なので、『ごめんなさい』を表現した」と説明。

 運転手の赤嶺正喜さん(43)は「回送だと止まることもできないし、『ごめんなさい』と言うこともできない。表示で気持ちが伝わればいいと思う」と話している。