現職、政府与党とのパイプ奏功

 沖縄県宮古島市長選で3選を決めた下地敏彦氏は、公共事業を軸とした経済振興で雇用の拡大や地域活性化につなげるとの主張に支持が集まった。宮古島の経済の基盤は建設業や農業にあるとして、2期8年で経済の底上げに努めてきたと強調。今後も20万トン級のクルーズ船対応のバース整備や総合庁舎などの事業が控えていると訴えたことが奏功した。政府与党も官邸関係者や有力な支持団体を地盤に持つ国会議員らがてこ入れし、建設業を中心とした組織票を引き締めた。

当選を果たしカチャーシーを舞う下地敏彦氏(中央)=22日午後11時33分、宮古島市平良西里の選対事務所

当選を果たしカチャーシーを舞う下地敏彦氏(中央)=22日午後11時33分、宮古島市平良西里の選対事務所

 与党市議として支えてきた真栄城徳彦氏の出馬で一部の保守市議や公明党2市議が離反したが、地域の有力者から支持を取り付けるなど、票の取り逃しを最小限に抑えた。

 新人3氏が訴えた大型建設事業に偏った予算編成への批判については、市の負担を極力少なくする補助メニューを使うと強調。保守系9市長でつくる「チーム沖縄」の会長として築き上げた政府・自民党とのパイプでの財源獲得をアピールした。行政の不祥事の責任を問う声にも、経済政策実現の手腕が最もある候補との主張を徹底し、「逆風」をはね返した。

「オール沖縄」票割れる

 奥平一夫氏は政党支持が民進にとどまり、組織としての運動の広がりを欠いたのが敗因となった。県議3期の知名度から無党派の女性や若者からの支持を集めたが、「オール沖縄」の立場を掲げる下地晃氏と革新支持層の票を二分したことで基盤となる票が崩れたことも影響した。

 下地晃氏は陸自配備について当初、一定の理解を示す発言があったため、配備「反対」の姿勢を重視する革新支持層離れを招いた。「オール沖縄」支持者でつくる選考委員会の選考手法に対する反発も擁立当初からあり、票の取りまとめができなかった。

 真栄城徳彦氏は市議6人の支持表明が昨年12月中旬となるなど、選挙戦の体制固めが他陣営よりも出遅れたのが響いた。座喜味一幸県議が年明けに支持表明し、自民党を離党して選挙対策本部長に就いたが、票の切り崩しは一定に止まった。