沖縄県の安慶田光男副知事が2015年実施の県教員採用試験で特定の受験者を合格させるように依頼したなどの疑いが持たれている問題で、翁長雄志知事は23日午後2時過ぎ、県庁で臨時の記者会見を開き、「本日付で辞任を承認することにした」と語り、安慶田副知事の辞任を発表した。疑惑を受けた事実上の引責辞任。

 翁長知事は、21日夕に安慶田副知事から弁護士を通し、副知事の職を辞したいという旨の報告を受け、翌22日、本人と直接会い、考えを確認した経緯を説明。安慶田副知事から「多くの県民に不安を与え、誤解を抱かせたことは重大。県政運営に混乱を招き、大変責任を感じている」という説明があったことを明らかにした。

 安慶田副知事を巡る問題では、同副知事が特定の複数の受験者を合格させるよう県教育委員会に依頼した疑いがあると沖縄タイムスなどが報じていた。本年度の教育庁幹部人事でも特定の人物を登用するよう介入した疑いが持たれている。

 安慶田副知事は疑惑を全面的に否定。翁長知事も20日の会見で県教委の内部調査も踏まえ「働き掛けの事実はないと聞いている」と述べ、続投させる意向を示していた。

 安慶田副知事も23日中に会見する予定。

 安慶田副知事は14年12月の翁長県政発足時から副知事を務めてきた。翁長知事の側近で、政府と対立する米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する政府との交渉を担当してきた。

 移設を巡る交渉への影響は不可避で、移設阻止を掲げる翁長知事の県政運営には大きな打撃となる。

 元那覇市議会議長の安慶田氏は、普天間飛行場移設を巡る政府との作業部会で県側の代表を務め、杉田和博官房副長官らと交渉を重ねた。沖縄の基地問題で政府側を取り仕切る菅義偉官房長官と翁長氏との間の橋渡し役を担ってきたとされる。

写真を拡大 2017年1月23日号外(スマホ、タブレットでご覧の方は沖縄タイムス電子版アプリをご利用ください)