2017年(平成29年) 11月22日

大弦小弦

[大弦小弦]「記事が出てから県政が混乱しているのは事実。私が辞することで・・・

 「記事が出てから県政が混乱しているのは事実。私が辞することで運営がスムーズになれば」。県教員採用試験での「口利き」疑惑が出ている安慶田光男副知事は23日、突然辞任した。肝心の事実関係を全て否定したまま

▼記者の囲み取材に応じたが、質疑応答を11分で打ち切って県庁を去った。突然の離任に花束も拍手もなく、急きょ集まった職員でつくられた花道も足早に駆け抜けた

▼不祥事や失言があっても閣僚ポストに居座る、もしくは国会議員を辞めないという政治家の身の処し方を見慣れてしまったせいか、一見潔くも見える。だが潔白を主張しているのになぜ辞める必要があるのか、あまりにも不可解だ

▼この日、翁長雄志知事は安慶田氏の疑惑を改めて否定した。根拠は本人が否定したこと、県教育委員会が行った元幹部5人への電話聴取の結果だけ。告発すれば特定されやすく、匿名性を守る手だてもない安直な調査だった

▼県教委は「新たな情報が寄せられた」として24日、会見で説明する。ただ、ここで疑惑の存在を裏付ける事実が出てきても、安慶田氏はすでに私人となった

▼身内の不正に甘い政権の体質が、この国に蔓延(まんえん)する政治不信の一因となっている。翁長知事がやるべきことは徹底的な事実究明と県民への説明だ。安易な幕引きを図れば、屋台骨は崩れる。(磯野直)

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