「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」は17日、那覇地裁に3万9826人分の署名を提出した。1月4日から15日までに国内外から集まった署名を手渡した。
 東村高江や名護市辺野古での基地建設に反対する抗議行動で、沖縄平和運動センターの山城博治議長と男性2人は公務執行妨害などの容疑で逮捕・起訴された。昨年10月17日に逮捕された山城議長は3カ月間の勾留が続く。地裁は17日、3人の公判前整理手続きを26日に開くことを決定。弁護側によると公判は早くても3月中旬になる見込み。
 抗議集会には約200人(主催者発表)が結集。共同代表の仲宗根勇さんは、起訴後の勾留は「初公判の出頭を確保する必要がある場合だけで、目的を逸脱している」と強調。「裁判所が人権や憲法、三権分立を守る自負があれば、職権で一日も早く釈放せよ」と声を上げた。
 北谷町から参加した吉永正子さん(69)は、短期間で4万近くの署名が集まったことに「ウチナーンチュの意地だ。裁判所はぜひ、正しい判断を」と訴えた。
 会によると提出後も署名が郵送で届き、4万を超える見込み。沖縄平和市民連絡会など早期釈放を求める市民らは、18日以降も地裁前で抗議行動するという。

3万9826人の署名を持って那覇地裁に入る山内徳信共同代表(左)ら=17日午後2時58分ごろ、那覇地裁前

 

異例の長期勾留 識者「捜査は終えている」

 山城博治議長は現在、「器物損壊」「公務執行妨害・傷害」「威力業務妨害」の三つの罪で逮捕・起訴され、3カ月間の身柄拘束が続いている。
 最初の逮捕は昨年10月17日で、東村高江周辺の米軍北部訓練所内の有刺鉄線2本を切った器物損壊の疑い。通常、こういった軽微な容疑では送検後に勾留されず、釈放されるケースが多いが、県警は地検が勾留請求した同月20日、約2カ月前の公務執行妨害と傷害の容疑で逮捕した。
 その9日後には、約10カ月前にあった名護市辺野古での機材搬入阻止行動による威力業務妨害容疑で逮捕。市民グループからは「当時は行動に対し、警告もなかった。県警の運動弾圧だ」との声が上がる。
 神戸学院大学の春日勉教授(刑事訴訟法)は「起訴で必要な捜査は終えているはずで、勾留を続ける理由はない。長期間の勾留で抗議運動を弱体化させたい意図を感じる」とも語る。
 その上で「裁判所は本来、恣意(しい)的な権力行使を抑制しなければならない」と主張。にもかかわらず「理由も明らかにしないまま、捜査機関と一体になって勾留し続けている。人権を守る役割を放棄している」と批判した。