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  • 病院局長が任期中に退職願を出したのは県幹部が促したためという
  • 昨年、局長を交代させる人事が浮上したが現場の反発で立ち消えに
  • 病院局では当直医師らへの巨額の賃金未払い問題など課題が山積み

 県病院事業局の伊江朝次局長(68)が知事に対し、任期途中で退職願を提出したことが明らかになった。局長を交代させる県の人事方針が覆った昨年の余(よ)燼(じん)がくすぶっており、伊江氏に近い関係者によると、今回の退職願は県幹部に促されて書いたという。

県立南部医療センター(資料写真)

 地方公営企業法に基づき、病院事業局長の任期は4年。仲井真前県政で任命された伊江氏は現在2期7年目で、翁長県政に交代後も同じポストで続投する唯一の部局長だ。

 昨年は伊江氏を退任させ、後任に県立南部医療センター・こども医療センター院長(当時)の我那覇仁氏を充てる人事が持ち上がったものの、県立病院の医師らが「任期途中での交代は混乱を招く」などと反発し立ち消えになった。局長の任命権者は知事だが、病院事業には独立性があり、局長は心身の故障や職務上の義務違反などがない限り罷免されない。このため伊江局長が任期を1年残し、退職願を提出した背景について、関係者は「県幹部が局長のもとを訪れ、局長自ら退職願を書くよう促した」と話す。

 事業局では昨年、当直医師らへの巨額の賃金未払い問題が浮上。現状の人員と財政状況では救急診療体制の縮小にもつながりかねないなど難題が山積する。県総務部は、退職願を受理したかどうかや後任人事の有無について「ノーコメント」としている。