名護市辺野古への新基地建設で、ことし3月末に許可期限を迎える岩礁破砕許可について、政府は工事区域に漁業権が設定されておらず、再申請しなくても工事の継続が可能とみていることが27日分かった。工事が止まり、工期に遅れが生じることを避けるため、県が有力視する知事権限を無力化する狙いがある。

名護市辺野古の海(資料写真)

 岩礁破砕は海底の地形を変化させる行為。水産資源への影響を避けるため、県漁業調整規則で知事の許可を受けるよう定められている。規則の第39条には許可を得る範囲について「漁業権の設定されている漁場内」とある。

 複数の政府関係者によると、沖縄防衛局は2013年に、名護漁業協同組合から米軍キャンプ・シュワブ周辺水域160ヘクタールの漁業権消失の同意を得た。このため埋め立て予定地は漁業権が設定されていないとみなし、知事の許可が必須でないと判断している。

 県幹部は建設阻止に向け、岩礁破砕許可は「工事に大きな影響を与える」知事権限と最有力視している。14年の許可以降、当初の申請内容とは異なり海底の地形を変える可能性がある行為をしていることを問題視。仮に、防衛局が再申請した場合は、詳細な計画を提出するよう求めるなど、期限を区切らず慎重に審査する構えだ。これに対し政府は、翁長雄志知事が3月末までに許可し、工事が止まらない見通しが立てば申請するという。

 2月13日に岩礁破砕許可の期限を迎える那覇空港第2滑走路については今月、沖縄総合事務局が新たに岩礁破砕許可の申請書を提出し県が受理した。政府関係者によると、第2滑走路の工事区域でも一部は漁業権が消失している。県は第2滑走路についても、より詳細な計画を具体的に示すように補正を求めている。