私たちの食生活はかなり洋風化してきた。パンにサラダ、コーヒー、卵焼き、ベーコンが朝食だという人も多かろう。

ゆい出版・1404円

 それでも1日に1杯の味噌(みそ)汁を飲む人も多かろう。味噌、醤油(しょうゆ)は日本の定番の調味料であり、日本が誇る代表的な発酵食品である。

 殊に味噌はその栄養価の高さが外国人からも評価されている。スーパーの調味料コーナーにはさまざまな味噌が並んでいることからしても、味噌が私たちの食生活になくてはならないものだと言うことが理解できる。

 著者は、自らの食事経験の失敗から味噌がいかに人間の体に大切なパワーを持っているかを知る。それから買ってきた味噌ではなく、自ら家族の健康を守るため手作り味噌に取り組んだ。

 試行錯誤を繰り返してたどり着いたのが本書で紹介している「薬膳華みそ」である。著者が創り出した「薬膳華みそ」に含まれる必須アミノ酸は、市販の味噌の成分をはるかに凌駕(りょうが)する。

 本書は、そのタイトル通り、この味噌の製法を懇切丁寧に紹介しているのである。味噌の材料に始まり、その工程を写真付きで解説してある。

 さらにこの味噌造りの材料や道具は特別なものではなく、近くのスーパーで手に入るものだというのが「みそ」である。誰でも手軽に薬膳みそを造れるノウハウが詰まっている。

 本書の編集では、著者との語らいの時間が長かった。食べることの意味・大事さを教わった。食べることは命を頂くことであり、食を通しての教育「食育」が今こそ問われている時代はないことなど、学ぶことが多かった。

 グルメブームと言われながら、レトルト食品が普及し、「我が家」の味がなくなっていく。本書を参考に我が家の味噌を造ってみませんか。前述したように材料・道具とも特別なものはない。家族の健康を守り、作り出すために、ちょっとの手間暇をかけてみましょう。(松田米雄・ゆい出版編集発行人)