沖縄対外問題研究会の緊急シンポジウム「沖縄はどうすべきか-安倍政権の対沖縄政策に対抗するために」が28日、那覇市の沖縄大学で開かれた。5人のパネリストが安全保障、経済、環境政策、国際関係などの視点から、沖縄の方向性を提案。翁長雄志知事の訪米前に名護市辺野古の新基地建設に伴う法的措置を講じることや基地全体の返還計画を作成すべきだなどと、具体的に挙げた。

安倍政権に対し、「沖縄はどうすべきか」を議論するパネリストら=1月28日、那覇市の沖縄大学

 カナダ在住でジャパンフォーカスエディターの乗松聡子氏は「新基地を造らせないという圧倒的多数が、自己決定権の行使を求めている」と強調。海外や県外の支援者への働き掛けを強め、国際世論を形成する必要があると訴えた。

 翁長知事の訪米に関して、埋め立て承認取り消し処分を取り消し、国が工事を再開した状況では明確なメッセージが伝わらないことを認識し、訪米前に岩礁破砕許可の取り消し、承認の撤回などに踏み切るべきだと提案した。

 また「民主主義に意見の相違はつきもの。(翁長県政を)建設的に批判しながら、共通の目標を達成するために行動する。分断を恐れて監視や批判を怠れば、それこそ国家権力の思うつぼになる」と語った。

 沖縄大学の桜井国俊名誉教授は航空法97条の規定による米軍から国交相への飛行計画を事前に公表させ、オスプレイを中心とする米軍機の運用実態を具体的に調査し、問題点を追及する方法を説明した。

 照正組の照屋義実社長は「いまだに沖縄は基地で食べているという誤解が根強い。すかさず反論することが大変重要」と話した。琉球新報の松元剛編集局次長兼報道本部長は「市民運動と翁長知事の発信力に寄りかかってきたことにどこか問題がある」と述べ、基地全体をどうするのか、県民全体の議論を呼び掛けた。

 同研究会の我部政明代表は「外から押し付けられるものを、沖縄の力だけで押し返すのは難しい。世の中が変わらないと変わらない。その変化の機会を逃さないために沖縄の人は粘り強く声を上げ続けないといけない」と話した。沖縄タイムスの長元朝浩論説委員が進行役を務めた。