【大神島=宮古島】宮古島の北4キロに位置する人口26人の離島「大神島」の歴史や生活習慣、祭祀(さいし)の記録を子や孫に残そうと、大神自治会(久貝愛子会長)は28日、「ウプシ 大神島生活誌」を発刊した。同日、市平良大神の大神島離島振興コミュニティーセンターで出版祝賀会が開かれ、住民や島外にいる島出身者、製作に関わった人々が完成を祝った。

大神島の歴史や祭祀、産業などをまとめた「ウプシ 大神島生活誌」

大神島の歴史や祭祀、産業などをまとめた「ウプシ 大神島生活誌」の発刊を祝う住民と関係者=28日、大神島離島振興コミュニティーセンター

大神島の歴史や祭祀、産業などをまとめた「ウプシ 大神島生活誌」 大神島の歴史や祭祀、産業などをまとめた「ウプシ 大神島生活誌」の発刊を祝う住民と関係者=28日、大神島離島振興コミュニティーセンター

 約30年前から大神島の取材を続けているフリーライターの下地恵子さん(62)=宮古島市=と、琉球語研究者の仲間恵子さん(42)=金武町、写真家の比嘉豊光さん(66)=読谷村=の3人が5年前から月1回のペースで島に通い聞き取った内容を、昨年からまとめてきた。

 1960年ごろには245人が住んでいた大神島だが進学や仕事などで島を離れる人が増え、人口減少が続く。島の歴史を知る高齢者も少なくなる中、長年、取材を続けてきた下地さんが島で暮らす大浦高儀さん(69)を編集委員長に据えて、住民の協力を得ながら、地名や産業、大神島の言葉などをまとめた。

 冊子のタイトルの「ウプシ」は大神漁港の防波堤横にある「大岩」のことで、かつて船が島へ帰るときの目印となったことから、大神島の象徴として名付けた。大浦さんは「これを見れば島を離れて暮らす子や孫も島の文化が分かる。島のことをしっかり残してもらえた」と喜んだ。久貝会長は「さらに心を一つに絆を強めて、私たちの世代が後世に引き継ぎたい」と決意を新たにした。

 発行部数は1500部、税込み千円。問い合わせはおぷゆう食堂、電話0980(72)5350。