コロンと小ぶりながら、手に持てばずっしり重い。「焼き物みたい」と、客が笑みをこぼすパンはどれも、かむごとに甘みが深まり、しっかりとした風味を楽しめる。

サンドイッチは具材に合うパンを使う。手前左はグリル野菜、右はあんバター。定番のベーグルやシナモンロールも人気

常盤健治郎さんと桃子さん。シンプルで落ち着いた内装も手作りで仕上げた=北中城村瑞慶覧

「石窯パン処 ときはや」の場所

サンドイッチは具材に合うパンを使う。手前左はグリル野菜、右はあんバター。定番のベーグルやシナモンロールも人気 常盤健治郎さんと桃子さん。シンプルで落ち着いた内装も手作りで仕上げた=北中城村瑞慶覧 「石窯パン処 ときはや」の場所

 「石窯パン処ときはや」は昨年11月に北中城村瑞慶覧にオープン。自家製の石窯でじっくり焼き上げる天然酵母パンは評判を呼び、地元にジワジワと浸透し始めている。

 旬の素材や地元の野菜を取り入れるメニューは日々変わる。定番の食パンもプレーン(一山380円)のほか、紅茶、黒糖、ジャガイモなどがある。取材した日は、県産のウコン(400円)や豆食パン(380円)が並んだ。

 切り盛りするのは、常盤健治郎さん(27)と、妻の桃子さん(26)。2人とも大学入学を機に沖縄へ。県内の有名店で初めて天然酵母のバゲットを口にした健治郎さん。重厚な味わいに魅了され、同店で5年半修業を積んだ。「お客さんに同じような衝撃を感じてもらえたら何よりうれしい」

 大学では生物学を専攻。培った「目に見えないものがどう動くかを探る感覚」が生きる。まきをくべ、乾燥しやすい石窯内の温度や湿度、天候の変化に気を配り、身につけた感覚を頼りに焼き上げる。

 黒糖チーズ(210円)やシナモンロール(240円)など甘いパンも人気。健治郎さんの幼少期からの好物というピーナツバナナ(210円)もおすすめ。サンドイッチ(350円)は10種以上から選べる。店内で食事も可。おすすめのパンが付くランチプレート(1050円)もある。

 お客の8~9割は地元の人。桃子さんが店頭で朗らかに迎えてくれる。健治郎さんは「まだ数は多くできないけど、焦らずいいものを出していく。長いおつきあいができたら」とほほ笑んだ。(中部報道部・下地由実子)

 【店舗メモ】北中城村瑞慶覧531。営業は午前11~午後6時(売り切れまで)。定休は日、月曜日。電話098(959)5450。冬期は県内限定で通販も。http://tokiwaya1111.thebase.in