【連載「働く」を考える】

 「夫婦げんかはいつも『お金がない』から始まる」。夫婦共働きで、仕事を二つ掛け持つ城間友子さん(36)はため息をつく。子ども2人を保育園に預け、週6日働いて得る収入は月10万円前後。夫婦とも非正規雇用で、稼ぎは合わせて月22万円ほどだ。

ファイルに1日分ずつ保管しているレシートを見ながら、城間さんは「物価も安いわけじゃないですしね」と語る。

 ホテルで契約社員として働く夫の収入だけでは足りず、知人の紹介で3年前、自宅から車で20分のコンビニエンスストアでパートを始めた。時給750円、1日5時間の週2日勤務。交通費は出ない。夕方には子どものお迎えがあるが定時に終わらず、母や妹に頼むこともしばしばだ。

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 共働きしても、子どもが成長するに連れ、間に合わなくなった。勤務日数を増やそうにも、「時給の割に仕事量が多くて体力的につらい」と断念。別のフルタイムの仕事を求めて派遣会社に登録しようとしたが、「子どもがいるから」「定時には終わることはないから」と断られた。

 昨秋、以前勤めていた会社とのつながりで、自宅近くの広告会社で事務の仕事を得た。時給750円で1日6時間半働く。コンビニは人手不足のため辞められず、広告会社に週4日勤務を願い出て、承諾を得た。週6日働きづめになるが「一つの仕事だけでは生活が苦しい」と思った。

 共働きで、仕事を二つしても「余裕はない」と城間さん。夫婦の手取り月22万円から家賃6万円を引いた16万円で全てをやりくりしなければならない。光熱費、食費、子ども2人の通園料、車2台の維持費…。自動車税の支払い月や車検の時期にはまとまったお金が必要になるが、車がなければ仕事はできず、2台持たざるを得ない。

 仕事帰りにスーパーで買い物をし、保育園に子どもを迎え、夕食から寝かしつけるまで慌ただしく過ぎる。「他のお母さんもそうかもしれないけど、子育てをしながら週6日働くと、時間の余裕も全くない」と話す。

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 夫は朝早くから夜遅くまで働きづめ。城間さんは「こんなに働いているのに給料が低すぎるのが問題。契約社員なのでいつ切られるかわからない不安もある」と打ち明ける。

 子どもが最近、水泳やピアノなど習い事に興味を示し始めたが、「『小学校に上がったらね』とごまかすしかない」という。「教育費はこれからどんどんかかるのに」と将来への不安も拭えない。

 「できることなら一つの仕事で生活できるくらいの収入がほしい」と城間さん。「掛け持ちしないと生活できないって、沖縄は給料が安すぎると思う」(文中仮名)(学芸部・榮門琴音)

 

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