〈子の気持ちわかるぞ上司は選べない〉。第一生命保険が公募するサラリーマン川柳の過去の秀作で、思わずうなずいた記憶がある

▼サラリーマンが自虐的に悲哀を笑い飛ばす「サラ川柳」が30周年を迎えた。バブル時代は過労を嘆き、2000年以降はIT化に戸惑う姿が描かれ、10年ごろからは上司が部下に気を使う作品が目立つという

▼サラ川柳には困った上司に遭遇した時に役立つものが多い。若いあなたに、過去の秀作を使って対処法を紹介する

▼〈無理させて無理をするなと無理を言う〉上司もいるのでご用心。〈『知恵を貸せ』貸したらおしまい『君がやれ』〉。豊富なアイデアも時に裏目に出ることもある。〈また出たかひまな上司の思いつき〉は定番で、振り回されぬよう適度な距離を

▼ストレスがたまってきたら〈ただガマンあなたが上司でいる間〉とつぶやき、〈ダメ上司部下にも欲しい逆指名〉が効果的かも。〈良い上司見ざる言わざる褒め上手〉だが、不自然な褒め言葉で近づいてきたら〈喜ぶな上司と野球にゃ裏がある〉こともお忘れなく

▼〈上司去り酒のさかながさらに増え〉。上司を愚痴の「さかな」にした時代が遠い昔になったご同輩もおられよう。ぐだぐだと駄文を綴(つづ)るわが身にも、冒頭の〈子の気持ち…〉という後輩たちのぼやきが聞こえてくる。(稲嶺幸弘)