たまたまこの記事を書く前日だった。ウチナー歴史家の石原昌光さんが「琉球処分」について教えてくれた。小さな小さな国が抵抗もむなしく消え去っていく。国を失った琉球人たちの悲しさと悔しさに思いをはせながら今、映画「カタブイ 沖縄に生きる」の原稿に向き合っている。

「カタブイ 沖縄に生きる」の一場面

 とはいえ、琉球処分は今も続く沖縄の、長い歴史の一ページ。そして2003年、スイス出身の1人の男が、沖縄へやって来た。この映画の監督、ダニエル・ロペス。世界中を旅した彼は、沖縄にひかれ移り住み、外国人の目線で見つめた沖縄を昨年、映画として世界に発表した。

 スクリーンに映し出されるのは琉球が独自に築いた文化、愛国心。土地、そして先祖を慕い、新たな沖縄の歴史を紡いでいる今の沖縄の人々への客観的な視点が生んだ新しい沖縄の映画。(桜坂劇場・下地久美子)

桜坂劇場であす2月4日から上映予定