【平安名純代・米国特約記者】米軍普天間飛行場の名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、米国防総省の内部資料に5月に土砂投入作業を開始すると記されていることが6日までに分かった。県は埋め立て承認の撤回などを視野に入れているが、文書にはそうした法廷闘争を想定した記述はなく、海上での本体工事が進められていくとの認識を示している。複数の米政府関係者が本紙の取材に対して明らかにした。

名護市辺野古

 資料は、マティス国防長官が訪日する前に、国防総省が日本政府との協議に向けた参考資料として作成したもので、「普天間代替施設(FRF)の現状」と題した項で、「最高裁判決で日本政府が勝訴し、翁長沖縄県知事が埋め立て承認取り消し処分を取り消した以降の政治的動向を分析した結果、FRFの建設は進行していくとの共通認識が拡大している」などと説明したうえで、「5月下旬に土砂投入作業開始」と記している。

 資料を作成した国防総省担当者によると、同工程は日本側との協議や情報などを反映して作成したもので、5月下旬に土砂投入作業が開始されるとの情報は県にもすでに通知済みとの説明を受けているという。

 政府は6日に、埋め立てに使う土砂の広がりを防ぐ汚濁防止膜を固定するコンクリートブロックの投下作業を開始した。汚濁防止膜を設置後、埋め立て海域を堤防で囲む護岸工事を開始した後に海底に土砂を投入し、埋め立てることになる。

 10日には首都ワシントンで日米首脳会談が開かれる予定だが、ペンス副大統領の関係者によると、普天間移設問題を巡ってはマティス国防長官が日本側と協議した内容で十分と判断。米軍普天間飛行場の移設問題をめぐっては文書での確認のみにとどめ、通商や経済問題などが焦点となる可能性が高いという。