【ホーチミンで又吉嘉例】ベトナムを訪れている沖縄タイムス社の海外市場視察団(団長・豊平良孝沖縄タイムス社長)は7日、ホーチミン市内のホテルで、同国で旅行業や輸送業を手掛けるサイゴン・ツーリスト・トランスポート(STT)の嘉数昇吾代表にベトナム経済の現状や展望を聞いた。嘉数代表は「既存の事業ライセンスや販売網を生かせる」として、ベトナム国営企業のM&A(企業合併・買収)による進出を勧めた。

嘉数氏の講演に聞き入る海外市場視察参加者=7日、ベトナム・ホーチミン市・ルネッサンスリバーサイドホテルサイゴン

ベトナム国営企業の合併・買収による同国進出を勧める嘉数昇吾氏=7日、ベトナム・ホーチミン市・ルネッサンスリバーサイドホテルサイゴン

嘉数氏の講演に聞き入る海外市場視察参加者=7日、ベトナム・ホーチミン市・ルネッサンスリバーサイドホテルサイゴン ベトナム国営企業の合併・買収による同国進出を勧める嘉数昇吾氏=7日、ベトナム・ホーチミン市・ルネッサンスリバーサイドホテルサイゴン

 同国では政府が2015年、国営企業の民営化と本業回帰の方針を打ち出し、別業種の子会社の売却が進んでいる。10年に同国へ移住した嘉数氏もホテル経営を経て、14年に国営だったSTTを買収。15年にも国営企業のグループ企業である「ペトロリメックス・ガス・タクシー(PGT)」を約2億円で買収した。

 ベトナムでは業種ごとに事業ライセンスが必要となる。嘉数氏は「国営企業は外資系企業にとって、今から取得が難しいライセンスを持っている。販売ネットワークを手に入れられる可能性もある」と説明。「何の後ろ盾もない個人でも国営企業を買収できた。県が地の利を生かし、アジアの経済拠点になるなら、官民一体で、他県や国に先駆けて海外進出したほうがいい。数社合同でやるとリスクも減らせる」と提案した。

 国民の平均年齢が26~28歳と若く、成長が続くベトナム経済。15年には外国人でも不動産を買えるようになるなど、規制緩和も進んでいる。

 嘉数氏は同国にマイカーや持ち家願望など、高度経済成長期の日本と同じ需要が生まれているとし、「タイムマシン(で過去に来た)状態」と指摘。「自身のビジネスから『あの時の日本はこんなものが必要だったな』ということを考え、今後のベトナムの需要を予測して進出するといいのではないか」と助言した。