14日はバレンタインデー。チョコレートを友人に贈ったり自分へのご褒美に買ったりと楽しみ方が広がる中、チョコを通して健康や人権を考える一風変わった講座が6日、那覇市若狭公民館で開かれた。市民が動物性の材料を一切使わない「ヴィーガン」のチョコバナナタルトを作り、体や原材料カカオ豆の生産者に配慮したチョコの楽しみ方を学んだ。

ヴィーガンのチョコバナナタルトを作る参加者=那覇市若狭公民館

フェアトレードのチョコレートを手に「生活に少しずつでも取り入れてほしい」と呼び掛ける中村可愛さん=那覇市若狭公民館

ヴィーガンのチョコバナナタルトを作る参加者=那覇市若狭公民館 フェアトレードのチョコレートを手に「生活に少しずつでも取り入れてほしい」と呼び掛ける中村可愛さん=那覇市若狭公民館

 「無駄に甘くない」「胃もたれしない感じ」。講座の参加者17人は、手作りしたチョコバナナタルトをほおばり、意外な味に驚いた。見た目は市販のチョコと変わらないが、動物性の材料は一切入っていない。

 牛乳の代わりに豆乳、精製された白砂糖の代わりに黒糖やきび砂糖を使い、薄力粉やレモンは県産品にこだわった。講師を務めた沖縄NGOセンターの中村可愛さんが「食品の背景を知った上で選択してほしい」と語り掛ける。

 例えば、白砂糖は安くて使い勝手もいいが、精製されている。中村さんは「精製されたものは肝臓に負担がかかる。自然にあるものを使えば体にも優しい」と語った。

 国際理解教育に携わっている中村さんは、チョコの原材料カカオ豆を生産する発展途上国の児童労働にも触れ、フェアトレード(公平貿易)の重要性も説いた。中村さんは「児童労働の理由は私たちの日常にある」と指摘。フェアトレードのチョコは一般的なものと比べると値段は高いが、「原材料を作る人から幸せになれるものを選んでほしい」と提案した。

 講座では、チョコの原産地ガーナに勤務している青年海外協力隊員とテレビ電話をつなぎ、児童労働の現状について意見交換した。

 参加した樋口貞幸さん(40)は「いつものチョコとは違う。これからは原産地にも思いをはせたい」、松茂良あゆみさん(28)は「安い物には理由がある。消費者として正しい選択をしていきたい」と語った。主催した同公民館の館長、宮城潤さんは「大切な人に贈る物の背景を知り、体のことも考えるきっかけになれば」と期待した。