沖縄県石垣市石垣の上原洋子さん(64)、文夫さん(62)きょうだいの飼い犬、7歳のメス「まおちゃん」が注目を集めている。約5年前、2歳の時の交通事故で脊髄を損傷し、後ろ脚が不自由になったが、犬用車いすで朝夕2回の散歩を欠かさず、交通安全も徹底し、“ワンダフル”な話題を振りまいている。

横断歩道で上原文夫さん(左)の「ゴー」の合図を待つ車いす犬「まおちゃん」=石垣市美崎町

 5年前の交通事故では立ち上がれないほどの重傷を負い、動物病院から「手術もできず、治らない」と見放された。上原さんたちは途方に暮れ、特に散歩役の文夫さんは「まおから散歩を奪うのは死刑宣告同然」と胸を痛めた。

 市内の犬猫救護団体「しっぽの会」メンバーから車いすの活用のアドバイスを受け、神奈川県の「ポチの車イス」から通販で購入した。

 後脚を後方へぶらつかせるようにして、おなかから腰を車体の上に乗せ、前脚で引くようにして前進する。

 購入して以来、「まおちゃん」は文夫さんに連れられ近くの新栄公園を中心に、1日5キロ前後の散歩を続ける。

 車道は交通事故の「トラウマ」もあって怖いのか、交差点や横断歩道では、文夫さんの「止まれ」で待ち、「ゴー」で歩き始める。文夫さんの合図が遅れても絶対に飛び出さず、交通安全を徹底している。

 文夫さんは「人の年なら30歳半ば。人慣れしており、周りの皆さんにも『あさだ まおちゃん』で覚え、親しんでもらっている。車いすは3台目だが、可能な限り散歩させてやりたい」と目を細めた。(太田茂通信員)