大盛ラーメンに手のひらサイズのチキンカツ、山盛チャーハン-。沖縄市美里の大衆食堂「中華ラーメン Big大ちゃん」が1月30日、閉店した。ボリュームある定食で30年間、市民の胃袋を満たし続けてきた老舗の閉店を惜しむ声が絶えない。(中部報道部・比嘉太一)

30年間市民の胃袋を満たし続けてきた大衆食堂「中華ラーメン Big大ちゃん」の店主阿嘉宗明さん(右)と妻のスエ子さん

 同食堂は、1987年に店主の阿嘉宗明さん(68)が知人と共同で沖縄市胡屋にオープンした「ポパイラーメン」1号店が前身。当初の看板メニューがホウレンソウラーメンで、ホウレンソウ好きのキャラクター「ポパイ」が店名の由来となった。しかし、98年に米国のレストランチェーン店から店名の使用差し止めを求める警告書が突然届き、店名を変更。常連客の米兵や市民に大盛り定食を提供し続けたいとの思いを込めて英語を交えた「中華ラーメンBig(ビッグ)大ちゃん」に改名した。

 2004年に1号店を閉め、1998年にオープンした市美里の2号店を本店とし、ボリュームある定食を振る舞っていた。

 閉店を決めたのは昨年9月ごろ。宗明さんの腰の痛みがひどくなり、長時間立つのが困難になったことから、やむを得ず閉めることを決意したという。

 宗明さんは「最後に作ったメニューはチキンカツ。手作りソースとの相性が抜群で、お客さんが食べて満足している様子が何よりのやりがいだった」と話す。経理とホールを担当していた妻スエ子さん(62)は「30年間、休む暇もなく厨房(ちゅうぼう)に立ち続けた旦那に感謝。これからゆっくりと過ごし孫との時間を大切にしてほしい」とねぎらった。

 最終日は約300人の客が駆け付け閉店を惜しんだという。長年の大ちゃんファンの一人で、同市に住む仲宗根寛剛さん(31)は閉店後の片付けも買って出た。「自分が最後の客だった。沖縄市の定食屋と言えばBig大ちゃん。定番のチキンカツがもう食べられないのが名残惜しい」と残念がった。