沖縄県は3月末までに、修学旅行生を民家に有料で泊める「教育旅行民泊」についてのガイドラインを策定する。生徒を受け入れる際には旅館業法の許可を取るよう明記するほか、自動体外式除細動器(AED)やアレルギー、海の危険生物などの基礎知識を持ってもらえるよう講習の開催を呼び掛ける方向で調整している。各市町村で積み上げてきた安心安全の取り組みを踏まえ、県レベルで一定の安心安全を担保する狙い。教育旅行民泊についてのガイドラインは、少なくとも全国12県で策定済みだという。(政経部・平島夏実)

県内の教育旅行民泊の受け入れ実績

 ガイドラインの内容は、観光関係の13団体でつくる「県修学旅行推進協議会」の中に2016年度設置した「教育旅行民泊分科会」で協議中。03年度に県内で先駆けて民泊事業に取り組んだ伊江村のガイドラインなどを踏まえ、県としての統一基準を示す。

 県によると、教育旅行民泊を実施している県内の団体数は、複数の自治体で協力して受け入れている例も含めると12年が19団体(登録民家数1302軒)、14年が26団体(1850軒)。受け入れ実績は12年691校(10万9893人)、14年971校(14万9540人)。全国の学校の中で教育民泊を実施した割合は、学校数ベースで12年度27・8%から14年度38・0%に増えた。

 教育旅行民泊への関心が高まる中、県は11年度から毎年度、旅館業法に基づく営業許可を得た上で生徒を受け入れるよう各地域の観光関連団体などに通知してきた。

 沖縄観光コンベンションビューローが昨年6月に県内の観光協会や観光担当の商工会など26団体を集めた会議では、営業許可を100%取っているという団体があった一方、「営業許可を得ていない物件で受け入れているケースもある」と発言する団体もあった。

 県は「グレーゾーンがなくなるよう働き掛けながら、安心安全な教育旅行民泊としてブランド化していきたい」と話している。