「なーふぁぬドン・キホーテんかい、ちとぅらち(お越しいただき)、こーいむんし(お買い物していただき)、まくとぅに、にふぇーでーびる」-。総合ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」国際通り店で、流ちょうなしまくとぅばのアナウンスが流れてきた。同店ではスタッフ向け放送で共通語と合わせてしまくとぅばも併用している。観光客からは「沖縄らしさを感じられる」と好評だ。(社会部・又吉俊充)

しまくとぅばが館内業務放送で使われているドン・キホーテ国際通り店。吹き込みを担当した知名清美さん(右)と西森州平店長=那覇市松尾

 同店では買い物客が従業員を呼ぶためにレジなどに押しボタンがある。まず共通語が流れ、その後しまくとぅばが流れる。

 「にぃけーぬカラコンレジうとーてぃ、お客さまぬ待っちょーいびーん。仕事そーる、しんかぬちゃーや、にぃけーぬサンミンするとぅくままでぃ ゆたしくうにげーさびら」(2階のカラコンレジでお客さまが待っています。従業員はレジまでお願いします)。

 2階のカラーコンタクト売り場の放送はこんな具合で、全部で約10パターンがある。

 しまくとぅばの声の主は、名護市三原出身の知名清美さん(58)。「笑顔が1番、カーゲー2番。チムグクルが大切よ」と愛嬌(あいきょう)たっぷり、仕事中も笑顔を絶やさない。

 同店の西森州平店長(35)は「沖縄らしいドンキを表現しようと従業員で話し合って、しまくとぅばの放送のアイデアが出てきた」と説明する。2014年冬ごろから録音し、放送を始めると買い物客から好評を得た。「共通語と合わせて放送されるので従業員間の意思疎通に問題もない」と言い、昨年開店した宮古島店でもミャークフツで放送をしている。

 知名さんは、地下食品コーナー担当。年配の地元客には、しまくとぅばで話しかける。「チューン、イイワーチチヤミシェーンヤータイ(きょうもよいお天気ですね)」。知名さんとの会話を楽しみに来る地元客も増えた。

 知名さんの家は、祖母、両親ともしまくとうばを大切にしており、自然と身につけた。「しまくとぅばを仕事に生かせる機会がくるなんて思ってもみなかった。ありがたいです」と話す。「家族が元気なうちに、しまくとぅばをもっと教えてもらいたかった」とも思う。

 同店は今後、しまくとぅばをさらに活用する予定だ。「1点、2点と商品をレジで数える時、てぃーち、たーちと数えたら面白いかも」。知名さんもアイデアを膨らませている。