安慶田光男前沖縄県副知事が2015年の教員採用試験で特定の受験者を合格させるよう働き掛けた疑いが持たれている問題で、沖縄県議会文教厚生委員会(狩俣信子委員長)は20日、安慶田氏を参考人として招致し、疑惑への説明を求めた。安慶田氏は、依頼の事実も動機も「一切ない」と改めて否定。県教育庁の幹部人事に関しては一部介入を認めた。県教育委員会が調査の結果、「働き掛けがあったと考えざるを得ない」と結論付けたことについては「私にも聴くべきだった」と不信感を示した。

参考人招致で「口利きの依頼は一切ない」と主張する安慶田光男前副知事=20日午後、県議会

■教育庁の幹部人事 一部介入認める

 安慶田氏は、教員採用試験は匿名で選考されるため、「採用依頼したところでできないと認識していた」と説明。幹部人事を巡っては「受け入れられないと激しくどう喝したなどという事実は一切ない。推薦や要望が持ち込まれたことはあったため、(前教育長に)その旨を伝えたにすぎない」と主張した。

 県教委に安慶田氏の関与を文書で証言した諸見里明前教育長を名誉毀損(きそん)の疑いで刑事告訴し、損害賠償を求めて民事訴訟も起こしているが、これについては「捜査権限のない、事実認定のプロでもない第三者委員会のような機関が真相究明するのは困難。司法の場で明らかにするほかないとの結論に至った」と話した。民事訴訟の第1回口頭弁論は3月14日、那覇地裁で開かれる。

 県教委の調査に疑問を呈したことを受けて平敷昭人教育長は「安慶田氏からも聴取すべきだったとの意見は真摯(しんし)に受け止めたい」とコメントした。

 文厚委は諸見里氏の参考人招致に向け調整を続けている。