猫が車のエンジンルームに潜り込むケースが多発している。冬は暖かく、夏は涼しいエンジンルームは、猫が寝てしまい、ドライバーが気付かずにエンジンをかけ、機械に巻き込まれて命を落とすこともある。ロードサービスのJAF沖縄支部によると、本年度の出動要請は15日現在55件。同支部は「乗車前にボンネットをたたいて猫に知らせて」と呼び掛けている。2月22日は「ニャン・ニャン・ニャン」の語呂合わせで「猫の日」。(学芸部・榮門琴音)

駐車場を歩く猫。車の回りに猫がいるのを見かけたら注意が必要という

車のボンネットを上げ、「こんな隙間にも入ることがある」と説明する桃原隆児さん=浦添市・JAF沖縄支部

駐車場を歩く猫。車の回りに猫がいるのを見かけたら注意が必要という 車のボンネットを上げ、「こんな隙間にも入ることがある」と説明する桃原隆児さん=浦添市・JAF沖縄支部

■夏でも潜り込むことも

 車の下には隙間があり、猫は簡単に出入りできる。冬は暖を取り、夏でも日よけや雨宿りをしていることがある。そこでエンジンをかけるとファンベルトが回転し、猫が巻き込まれて死んだり、やけどを負ったりするという。

 「ボンネットの中から猫の声がする」。同支部には年間を通して、会員からの問い合わせや出動要請がある。昨年の梅雨時には2カ月で30回。多くの隊員が猫の潜り込みの現場に出動した経験がある。

 推進課の新里稔さんは、那覇市の会員から「ドライブから帰って来たら車の中から猫の声がする」と電話を受け、出動。ボンネットを開けると子猫が4匹出てきた。「28年現場にいたが、こんなケースは初めてで驚いた」。ドライブの途中休憩で寄った駐車場で潜り込んだとみられ、たまたまファンベルトがないハイブリッド車だったため、無事だったという。

■JAFが教える3つの対策

 ロードサービス隊の桃原隆児さんは「けがもなく出てきた猫を『これも縁』とそのまま飼う人もいた」と話す。一方で、猫が機械に巻き込まれて死んでしまい、エアコンをつけたら異臭がしたり、エンジンがかからなかったりして、気付くケースもあった。

 同課の山本雄一郎さんは「部品の交換や洗浄が必要になることもある。何より愛車で猫が亡くなるのは避けたい」と話す。同支部は予防策として、(1)乗車前にボンネットを上げる(2)ボンネットを軽くノックする(3)鳴き声が聞こえたらエンジンをかけない-などを挙げる。特に駐車場で猫を見かけたら要注意だという。

 ボンネットをバンバンとたたいて猫に知らせる方法は「猫バンバン」と呼ばれ、大手自動車メーカーが呼び掛けたことで、全国の愛猫家を中心に広がっている。新里さんは「命と車を守るため、猫に『これから乗るよ』と合図してあげてほしい」と話している。