琉球銀行は24日、5年ぶりの頭取交代を発表した。日本銀行が2016年2月に導入したマイナス金利で収益環境が悪化するなか、4月から若返った経営陣と新たな中期経営計画で臨む。会見で金城棟啓頭取は「マイナス金利やフィンテック(情報技術を使った金融サービス)の進展など想定外の変化に対応するリーダーシップが必要。トップスピードで次のリーダーにバトンを渡したい」と強調。川上康常務にバトンを託す。

頭取就任の抱負を語る川上康常務(左)。右は金城棟啓頭取=24日、那覇市久茂地・琉球銀行本店

 金城頭取は、経営環境の変化が予想を上回っていると指摘。最終年まで1年を残す中期経営計画も「このまま続けても変化に対応できない」と、前倒しで打ち切ることを決断。新中計を推進するリーダーとして川上氏に白羽の矢を立てた。

 金城頭取は「全力で走った5年間だった」と在任期間を振り返った。

 琉銀はバブル期の不良債権の影響で財務が悪化し、1999年に公的資金注入を受けた。前頭取の大城勇夫氏のもと、不良債権処理による資産健全化と経営効率化を進めて2010年に同資金を完済。コンビニATMの提携や新規出店で攻勢に転じた。

 12年に頭取就任した金城氏は、その流れを加速させた。デビットカード発行やアクワイアリング(加盟店契約業務)、起業家育成のりゅうぎんアントレプレナー支援セミナーなど新業務に挑戦。融資需要の掘り起こしではローンセンターを3店舗新設し、住宅ローンの取り込みを強化。16年3月期決算の住宅ローン残高は12年3月期決算から22・51%増と高い伸びをみせた。

 川上氏は琉銀きっての「IT通」で知られる。Tポイント導入やATMでの宝くじ購入をはじめ、りゅうぎんロボの積極的活用など「銀行員らしからぬユニークな発想も持っている」(金城頭取)。

 川上氏は「ITだけでなく、アナログも得意。互いの良いところを融合させていく」と強調。「従来のビジネスモデルを超えた収益もつくりたい」と収益源の多様化に意欲を示した。