外務省は25日、沖縄事務所開設から20年を迎えたことを記念する式典を那覇市内で開催した。岸田文雄外相は沖縄事務所は20年間、沖縄と米国をつなぐ役割を果たしてきたとした上で、「今後も沖縄の声に耳を傾け沖縄の発展に貢献したい」と述べた。

外務省沖縄事務所開設20周年レセプションで翁長雄志知事(中央)ら出席者と乾杯する岸田文雄外相(左)=25日午後、那覇市・パシフィックホテル沖縄

 岸田氏は、沖縄事務所は沖縄の自然や文化などを広く世界へ発信する役割を担ってきたと説明。20年間を振り返り「多くの関係者に理解と力添えを頂いた」と謝意を示した。名護市辺野古の新基地建設など基地問題への言及はなかった。

 来賓で参加した翁長雄志知事は、基地問題への取り組みに対し「沖縄事務所が果たした意義は大きい」と評価。基地問題解決に向け、沖縄事務所と県が連携を図る重要性を指摘し、「基地負担軽減に向け支援と協力をお願いしたい」と要望した。

 外務省沖縄事務所は、米軍の運用に関する県内市町村の意見や要望を聞き取り、在沖米軍との交渉に当たることを目的に1997年2月に開設。在外公館大使と同じ権限を持つ沖縄担当大使を置き、対米交渉などに当たってきた。現在の川田司大使を含め、これまで12人が大使を務めてきた。

 一方、20年間、事件・事故の再発防止や米軍機の運用規制など沖縄から出た要望の多くはいまだに実現していない。県内からは存在意義を問う声も出ている。岸田氏は26日、翁長知事や在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官らと会談する。