沖縄県の南城、八重瀬の2市町で組織する「島尻消防」管理者の古謝景春南城市長が2月15日、フィリピン・ビクトリアス市を訪ね、消防車2台と救助艇1隻を寄贈した。南城市とビクトリアス市の農業・観光振興協定が縁。ビクトリアス市は、製造から21~83年経過した3台を使用しており、「とても喜んでいた」という。

国際協力で、フィリピン・ビクトリアス市へ消防車や救助艇を寄贈する島尻消防管理者の古謝景春南城市長(前列左から6人目)ら=2月15日、ビクトリアス市役所前広場(提供)

 ビクトリアス市は人口約9万人で、フィリピンの首都マニラから南へ飛行機と車で1時間40分ほどに位置する。南城市と2014年に、農業技術や観光振興の手法を伝える協定を結んだ。

 消防車両寄贈は、15年に来沖したフランシス・フレデリック・パランカ市長が、老朽化した車両を使っていることや車両の絶対台数が少ないことを古謝市長に相談したことがきっかけ。

 式典で古謝市長は「市民の安心・安全を守る車両の寄贈はうれしい」とあいさつ。パランカ市長は「南城・八重瀬の人々を守った車両が、ビクトリアス市民のために役立つ」と謝意を述べた。

 寄贈車両は、2千リットルの水をためられる水槽付きポンプ消防車、周辺の池や川から取水して放水する軽消防車、5人乗り救助艇。ビクトリアス市側は、サトウキビ畑の野焼きに伴う木造民家への延焼防止や、海や川での水難救助に活用すると話しているという。

 寄贈車両は、購入から16~22年が経過したため廃車にし、同国へ寄贈。浦添市のNPO法人レキオウィングス(安和朝忠理事長)が、外務省のリサイクル物資輸送事業の約350万円を活用し、輸送や左ハンドルへの交換作業に当たった。

 古謝市長は農業・観光振興協定に基づき昨年10月に開業したオーガニックマーケットなども視察した。