沖縄県産農産物の加工・販売を手掛ける沖縄特産販売(豊見城市、與那覇仁社長)とオーストラリア・メルボルン市の地ビールメーカー・テンプルブリューイング(ニコラス・パン社長)は、県産シークヮーサーを加えたビール「オキナワサワー」を共同開発し、2月からメルボルン市内で販売している。爽やかな香りと酸味が好評で、3月から瓶商品の販売も始める。原料としてシークヮーサー果汁を供給する沖縄特産販売は「オーストラリア全土、他国へも販路を広げたい」と期待している。

「オキナワサワー」の開発で提携した沖縄特産販売の與那覇社長(右)、テンプルブリューイングのパン社長=オーストラリア・メルボルン市のビール工場

シークヮーサー果汁を使ったビール「オキナワサワー」

「オキナワサワー」の開発で提携した沖縄特産販売の與那覇社長(右)、テンプルブリューイングのパン社長=オーストラリア・メルボルン市のビール工場 シークヮーサー果汁を使ったビール「オキナワサワー」

 オキナワサワーは醸造段階からシークヮーサー果汁を入れ、香りを引き立たせたのが特徴で、果汁の使用量は約6%。テンプル社はペールエールやスタウト(黒ビール)など、味わいの異なる5商品を展開しており、オキナワサワーは6番目の定番商品となる。

 両社の間を取り持ったのは、オーストラリアを拠点にイベント企画などを行うトライバー(長谷川潤社長)。同社は数年前から、ユズなど日本のかんきつを現地に紹介しており、新たな素材としてシークヮーサーに着目。昨年8月、長谷川社長が沖縄特産販売を訪れ、テンプル社とのマッチングを持ち掛けた。

 2月8日には、メルボルン市内の飲食店で新商品のお披露目会を開催。グラス1杯当たり6オーストラリアドル(約540円)で販売され、用意した200リットル分が売り切れた。テンプル社は3月末から瓶ビール(330ミリリットル、価格未定)の販売を予定。沖縄特産販売は年間10トン以上の果汁(ビール製造量換算160キロリットル)を供給したいとしている。

 沖縄特産販売の與那覇社長は「海外のメーカーと組むことで、原料としてシークヮーサーの価値や認知度が高まり、新たな販路も広がった。信頼関係を築き、継続的な出荷につなげたい」と話している。(政経部・長浜真吾)