法務省入国管理局那覇支局が、沖縄県内13の日本語教育機関(日本語学校)に対し、ネパールなど5カ国出身の学生の就労実態を申告する書類の提出を義務付けたことが2日、分かった。留学生自身にアルバイト先や勤務時間を申告させる仕組みは初めて。今月から、在学中の学生の半年~1年3カ月ごとの留学ビザ(査証)更新時に提出させる。週28時間の法定制限を超えて働く不法就労の常態化に歯止めをかけるのが目的だ。(社会部・知花徳和、篠原知恵)

那覇市内(資料写真)

 一方で、沖縄県内では長時間働かなければ生活できない発展途上国の留学生が大半を占めており、規制強化で労働実態がより透明化されることに伴い、困窮する学生が増加する懸念もある。

 対象国はその他、ベトナム、中国、スリランカ、ミャンマー。法務省関係者によると、申告書はビザ更新の許可審査で「重要な判断材料」とし、未提出だったり、書類を基に調査し不法就労の実態があった留学生には更新を認めない可能性がある。最悪の場合、ビザを失い、帰国を余儀なくされる事態も想定される。

 日本語学校を通し、留学生に提出を義務付ける書類は「滞在費支弁に関する申告書」。アルバイト先全ての住所や電話番号、勤務時間、月給と時給などを申告させた上で、記入内容に「相違ない」として留学生本人の署名も求める。

 これまで、那覇入管がビザ更新時に求めていたのは出席・成績証明書や通帳残高のコピーなどにとどまっていた。留学生の勤務先は雇用する事業所側が厚生労働省労働局に届け出るのみで、不法就労を取り締まる法務省と所管が異なる上、全事業所が届け出るとも限らず、詳細な就労実態を把握するのが困難だった。

 法務省は、本紙取材に「現段階ではコメントできない」としている。

 【留学生の就労】 入管難民法は、法務省入国管理局の許可を得た留学生に週28時間以内のアルバイトを認めている。通学先の長期休業期間中は1日8時間以内。週28時間の制限を超えて働く不法就労が発覚すれば学生本人は退去強制、雇用した事業者側も不法就労助長罪で3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科されることがある。