【仲地清通信員】台湾の国立政治大学構内に樹齢約80年とされるリュウキュウマツが立ち、その木陰は学生や市民の憩いの場になっている。台湾大学が指定する12カ所の学内景勝地の一つにもなっており、沖縄出身の留学生らも「台湾を代表する大学に故郷、琉球の広場がある」と誇りにしている。

台湾大学にあるリュウキュウマツ。大きく枝を広げ、木陰は学生らの憩いの場になっている=台北市

 マツは学生と市民がよく集まる広場にあり、表示板には「共同三松」と示されている。台湾大学の「学内スポット」紹介パンフレットによると、マツは当初は5本あったが、1983年8月~84年10月ごろの校舎建設で廃水などが松の根の近くに流れ、2本は枯れてしまったという。

 その後、園芸学部の先生や学生が根本部分の廃棄物を取り除き、薬剤を散布して被害を免れた。3本は高さ約30メートルほどの大木に成長し、独特の枝を横に広げている。周辺のベンチでは学生が語らう姿が見られるほか、休日には家族連れが憩う場となっている。

 台北市も「台北市樹木保護自治条例」に基づき「保護樹林」に指定し保護している。大学の説明版には「原産地は八重山島、花蓮県、宜蘭県でも生息、紙の原料となるパルプ材によく使用された」とあり、校内にはさらに10本近いリュウキュウマツが立っている。日本統治時代、宮古や八重山から台湾に移入されたものか、あるいはリュウキュウマツが多くある花蓮県、宜蘭県からのものかはよく分かっていない。

 新北市からよく来るという陳永裕さん(28)一家は「リュウキュウマツとは知らなかった」と笑顔。台湾大学大学院で沖縄県出身の比屋根亮太さん(30)は「リュウキュウマツは台湾大のシンボル。沖縄からの留学生を応援しています」と自慢げに話していた。