沖縄県は6日、家庭の経済状況が進路や生活に与える影響などを調べた「高校生調査」の中間報告を発表した。手取り年収などを世帯人数で調整した等価可処分所得が127万円に満たない「困窮世帯」の割合を29・3%と算出。困窮層の高校生はアルバイトなどの就労経験が非困窮層より18・2ポイント高い47・1%で、使い道は「家計の足し」が33・7%を占めた。学校の行事や昼食代、交通費に充てる割合も非困窮層より7・7~12・9ポイント高く、家計を助けながら、学校生活の必要経費を自力で賄う困窮層の厳しさが浮かび上がった。

経済的負担で進学あきらめ 62%

 2015年度の県小中学生調査で明らかになった沖縄の子どもの貧困率は29・9%で全国の2倍近くに上ったが、高校生も同様に約3割が困窮状態で暮らす深刻な状況だ。

 卒業後の進路希望を尋ねると「進学」は困窮層で66・1%と非困窮層を12・8ポイント下回った。「就職」は困窮層が18・9%で非困窮層(8・2%)の2・3倍。就職の理由は62%が「進学費用が高い」と経済的負担の重さを挙げ「自分の成績では行きたい学校に行けそうにない」と学力の問題と答えた生徒も44・1%いた。

 家計状況では、保護者の32・9%が赤字で借金や貯金の取り崩しがあり、50・4%が「ぎりぎり」と回答。過去1年間に食料を買えなかった経験では「よくあった」「ときどきあった」「まれにあった」の合計は、ひとり親と子どもだけの世帯で45・6%に上り、12年に20歳未満の子がいる世帯を対象にした全国調査を12・6ポイント上回った。さらに困窮層の18・6%が過去10年間に経済的理由による料金滞納で電気やガス、水道が止められた経験があり、非困窮層の約4倍だった。

 調査に協力した立教大学の湯澤直美教授は「高校生になると児童手当や給食、就学援助がなくなり、家計構造が大きく変わる」と指摘し、高校生期の支援を充実させる必要性を訴えた。