沖縄県の米軍北部訓練場を通る県道70号で、日米両政府が県と結んだ共同使用の協定書などの開示請求を受けた県が情報公開条例で両政府の合意なく公開を決めたのは違法として、国が決定の取り消しを求めた訴訟の判決が7日、那覇地裁であった。森鍵一裁判長は「公開は国の利益や地位を不当に侵害し、条例に反して違法」と判示。2015年2月の開示決定を取り消す判決を下した。

那覇地裁(資料写真)

情報公開訴訟の判決骨子

那覇地裁(資料写真) 情報公開訴訟の判決骨子

 判決で森鍵裁判長は「文書はいずれも、日米合同委員会の議事録の一部で、両政府の合意がない限りは公表されない」と指摘。公開は、国の利益や地位を害する情報の開示を禁じた、県情報公開条例7条7号イに反するとした。

 県側が「公開によって国の事務に実質的な支障は生じず、条例に違反しない」などと主張したことに対し、森鍵裁判長は「米政府の同意なく一方的に公開すれば、米国政府との交渉に支障が出るのは明らかだ」と反論。県側の訴えは採用できないとした。森鍵裁判長は「共同使用の土地を所有する国側は、公開によって財産上の利益や米側との交渉をする当事者としての地位が害されると主張していることから、具体的な権利義務などに関わる紛争(法律上の争訟)だ」と判示。国に原告適格(訴訟を起こす資格)はあるとした。

 翁長雄志知事は「県の主張が認められず残念だ」とのコメントを発表。控訴など今後の対応に関しては「判決文を精査して検討する」とした。県に情報開示を求めた沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは「裁判所が、公開に否定的な国や米国の姿勢に追随するのが理解できない」と批判した。