連載「働く」を考える

 ことし1月にスタートした連載「『働く』を考える」には、読者から多くの反響があった。第1部「労働者のすがた」では季節工、コールセンター社員、タクシー運転手、臨時教員、看護師、保育士など24人の労働者を取り上げた。「同じ境遇」「常々思っていることを代弁してくれた」など共感の声が多く上がった。

25回にわたり掲載した「『働く』を考える 第1部 労働者のすがた」の紙面

 学校で障がい児を援助する「特別支援教育支援員」の記事には同じ支援員から電話やメールが寄せられた。60代の女性は「私たちがいないと学校は成り立たないのに待遇が悪く、学校での立場が下。改善してほしくても、次の契約更新が怖くて声を上げにくい。発達障がい児は増えており、ますます重要になる仕事なのに…」と窮状を訴えた。

 人手不足で長時間労働が慢性化、県外に比べ処遇が劣ると訴えた看護師の記事に、離島で働く看護師は「離島の看護師不足はもっと深刻。給料の安さが第一の原因ではないか。本島との給与格差が広がり、帰島する気になれないのが実態だ。給料を低く抑えておこうとの示し合わせがあるのではないか」といぶかった。

 勤続16年の間、最低賃金から上がらなかったホテル調理場の元パート従業員の記事に、ある読者は「自分と似ている。悔しい気持ちがよく分かる」。別の60代の女性は「食堂で働いている知人は時給700円(県の最低賃金は714円)。厨房(ちゅうぼう)には『時間内に仕事ができない者は693円』と貼ってあり、ひどいと思った」と電話口で憤った。

 小さな会社に勤めるパートナーの働き方を心配している女性は「朝8時半から働いて、帰りは午後10時すぎ。ひどい時は日をまたぐが、残業代は出ない。大きな会社の残業問題は大きく取り上げられる。小さな会社にも目が向けられるように社会全体が動く必要がある」とメールで意見を述べた。

 就労支援に携わる女性は「沖縄の現状を社会に知らせる大切な企画だと感じる」と感想を寄せた。

 株式会社代表の男性は「どの業界も人手不足という状況の中で、社員やパートにここまでひどい扱いをする企業があることに驚いた。社員とその家族を幸せにするのが経営者の使命ではないか」と訴えた。

 50代の女性は「若い世代に手応えや向上心を与えられるような仕事環境をつくらなければ、沖縄はいつまでも低賃金、勤労モラルが低い社会だ」。

 南風原町の男性は「他県と隔絶された沖縄の地理的条件が労働力の移動を困難にし、雇用者の提示する条件を、労働者はいや応なく選択するしかない状況が生まれやすい」と指摘した。

 採用コンサルティング事業を行う会社の男性経営者は「働きやすい会社や働きがいがある会社があることも取り上げてほしい」と要望した。