名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は9日、護岸建設に向け、汚濁の拡散を防ぐための膜を設置する準備に着手した。防衛局は10日から約1カ月かけて設置し、終了後に護岸工事を始める方針で、本格的な埋め立て工事に向けた準備段階に入る。

オレンジ色のフロート(浮具)が付いた汚濁防止膜を海上に引き出す作業船=9日午前11時2分、名護市辺野古沖(山田優介撮影)

汚濁防止膜の設置場所と投入ブロック数

オレンジ色のフロート(浮具)が付いた汚濁防止膜を海上に引き出す作業船=9日午前11時2分、名護市辺野古沖(山田優介撮影) 汚濁防止膜の設置場所と投入ブロック数

 防衛局はキャンプ・シュワブ沿岸部の埋め立て予定海域の4カ所に防止膜を設置する予定。膜は全長約2100メートルに及び、今回はシュワブから沖合に向けた「本体北側」部分に約950メートルを設置する。

 市民によると9日は台船から防止膜約300メートルが海上に引き出されたという。防止膜を固定するためのコンクリートブロックを沈める作業も見られた。

 防止膜は、埋め立て工事で海底の起伏をならす作業を実施する際の濁った水の拡散を防ぐ目的で設置する。膜は「垂下型」と「自立型」の2種類あり、海面に浮く形となる垂下型は海底のコンクリートブロックで固定する。防衛局は計228個のブロックを設置する計画で、既に大半を海底に投下した。

 一方、県は埋め立て承認時の留意事項に付した実施設計に基づく事前協議がなされていないとして工事の中止を求めている。国は3月末に期限を迎える岩礁破砕許可の再申請をしない方針で、県は4月1日以降に防衛局が許可を得ないまま工事を進めた場合は、県漁業調整規則違反に当たる可能性があるとして、行政指導や検察庁への告発などを含めた対抗策を打ち出すとみられる。